渉外不動産登記の法律と実務 相続、売買、準拠法に関する実例解説 画像拡大 本体 ¥ 5,000 ¥ 5,500 税込 著者:山北英仁/著 判型:A5判 ページ数:564頁 発刊年月:2014年5月刊 ISBN/ISSN:9784817841612 商品番号:40551 略号:渉不 残りわずかです。 お気に入りに追加 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10+ カートに入れる 電子書籍を購入 商品情報 実務の流れ、留意点がイメージできる! 事案を類型、国籍別に分類した、実践的かつ貴重な一冊 ●渉外事案の難しさとされる、「当事者の国籍により適用されるべき外国法の調査」「当事者の身分、権利関係の証明」などを解説。 ●「具体的な対処法」「実務の要点や考え方」がわかる。 【著者紹介】 山北英仁 司法書士・行政書士 NPO法人渉外司法書士協会 会長/合同事務所ジュリスター・インターナショナル 代表 目次 第1編 総論編 第1 渉外事件による不動産の相続 ★1 被相続人が外国人の場合 1 相続の準拠法 (1) 相続統一主義 (2) 相続分割主義 2 準拠法の選択の可否 (1) 被相続人による準拠法選択を認める国 (2) 被相続人による準拠法選択を認めない国 3 実質法についての対立─包括承継主義と管理清算主義─ (1) 包括承継主義とは (2) 管理清算主義とは 4 通則法36条の適用範囲 (1) 相続の開始・失踪宣告 (2) 相続人 (3) 相続財産 (4) 遺産分割 (5) 夫婦財産制の準拠法と相続について 5 反 致 6 行為能力(通則法4条) (1) 通則法4条1項についての各国の立法例 (2) 通則法4条2項の「すべての当事者が法を同じくすべき地に在った」の意味 (3) 第3項の「行為地と法を異にする地に在る不動産に関する法律行為」については、第2項の取引保護規定を適用しない理由 (4) 各国の成年年齢比較 7 法定代理 (1) 法定代理の準拠法 (2) 親権者を欠く未成年者や被成年後見の保護手段としての後見制度について(通則法35条) (3) 後見開始の審判等(通則法5条) (4) 任意後見契約 事例1 アメリカ合衆国ワシントン州での持続的委任契約(Durable Power of Attorney)で、代理人が登記義務者として署名したケース 事例2 アメリカ巡回裁判所よりの後見人選任審判を受けた後見人による宣誓供述書をもとに相続分譲渡による所有権移転手続を了したケース 8 住所(常居所・ドミサイル(domicile)) (1) 住 所 (2) 常居所 (3) ドミサイル(domicile) 9 前提問題 10 適用問題 11 公序問題 12 遺言の準拠法 (1) 遺言の成立及び効力 (2) 遺言の方式 (3) 遺言の取消し (4) 遺言の検認 事例3 アメリカで作成された遺言書に基づく日本の裁判所での検認手続を経た相続登記のケース 13 相続登記に必要な添付書面(書面例1~7) (1) 相続を証する書面 (2) 住所を証する書面 14 外国人住民票の創設 (1) 新たな在留管理制度の導入 (2) 住民基本台帳法改正による外国住民票の創設 (3) 外国人の住民票と渉外不動産手続の問題点 ★2 被相続人が日本人の場合 1 相続人が外国籍のとき (1) 相続人の探索 (2) 相続人の確定 (3) 遺産の開示 (4) 遺産分割協議書の作成 2 相続人が日本人で海外に居住している場合 (1) 居所の探索 (2) 相続登記に必要な書面の取寄せ 事例1 アメリカに移住し、日本の親族とも交流がなく、日本での手掛かりがないときの外務省での所在調査依頼のケース 事例2 相続人の一人が戦前の太平洋戦争の際にインドネシアで敗戦となったため、その後、そのまま定住し、亡妻及び子二人を残し亡くなっていたので、その子らの探索をなしたケース 事例3 日本にあるフィリピン人の遺産(不動産)について、相続人の一人が生前贈与を受けたとして、他の相続人を相手に日本の裁判所で所有権移転登記請求事件を提起し、その判決をもとに所有権移転登記を完了したケース 第2 渉外不動産売買 1 外国人が日本の不動産を取得する際に何らかの制限があるか (1) 外国人土地法について 2 不動産取引についての準拠法は (1) 法律行為の準拠法 3 海外に居住している外国人が日本の不動産を購入する際の必要な書類─住所を証する書面(書面例1~3) (1) 個人の場合 (2) 法人の場合 (3) 印鑑証明書 4 本人確認方法及び登記委任状の徴求(書面例4~6) (1) 不動産決済の際には当該外国人が日本に来る場合 (2) 来日しない場合 5 外国為替及び外国貿易法上の届出(書式1) 6 納税管理人制度(書式2・3) 7 在日外国人が不動産を購入する場合 (1) 就労ができる在留資格又は身分、地位に基づいての在留資格をもって日本に居住している外国人(中長期在留者)について (2) 外為法上の「居住者」「非居住者」とは (3) 入管法上の身分的地位の在留資格について 8 海外居住の外国人又は外国企業が日本の不動産を売却する場合 (1) 登記識別情報がない場合 (2) 印鑑証明書 (3) 海外の認証─イギリスのソリシター(Solicitor)の認証について (4) 登記名義人の住所又は氏名が変更されているとき 9 海外在住の日本人が日本の不動産を売却する場合 10 売主が外国人又は海外在住日本人(非居住者)の場合の買主の源泉徴収 (1) 徴収義務 (2) 源泉徴収税額の納付時期 (3) 源泉徴収の税率 第2編 各国編 第1 韓国国籍の相続 1 準拠法 2 韓国の相続法の変遷 3 韓国の相続法 (1) 遺産相続人 (2) 代襲相続等 (3) 相続欠格事由 (4) 特別受益者制度 (5) 法定相続分 (6) 相続分の譲受 (7) 遺 言 4 利益相反行為について 5 戸籍取寄せ 戸籍法廃止と家族関係登録法制定 (1) 家族関係登録法 (2) 証明書交付請求者・交付理由の制限 (3) 日本で委任状をもって請求する際の請求先 (4) 本人以外からの請求 (5) 外国人が委任状なしで海外からの請求は可能か 6 韓国住民登録法について、謄本等の請求ができるか 事例1 債権者代位による韓国戸籍取寄せのケース 事例2 相続人の一人が韓国人男性と婚姻し、その後死亡したときに、その相続人の戸籍取寄せをしたケース 7 元日本人であった朝鮮人及び元日本人の国籍上の問題 第2 中国国籍の相続 1 準拠法 2 中国継承法(相続法) 3 中国継承法の特色 (1) 権利義務一致 (2) 相続財産 (3) 相続人の範囲・順序 (4) 有限責任制度 (5) 遺贈扶養協議制度 (6) 相続人たる子女の残存配偶者の相続権 4 中国継承法の要約 5 中国の戸口制度について (1) 戸口制度成立の時代背景 (2) 1958年「戸口登記条例」前の経緯 (3) 戸口登記条例(抄) (4) 戸口簿及びその様式 6 居民身分証制度 7 公証制度について 8 相続証明書 9 利益相反行為 事例1 1945年、中国浙江省生まれの元中国人妻が所有していたマンションを残して2006年、香港で亡くなり、相続人は日本人夫及び先夫との子二人であるケース 第3 台湾籍の相続 1 準拠法 2 台湾の民法第5編相続 (1) 効 力 (2) 遺産相続人 (3) 代襲相続制度 (4) 配偶者の相続分 (5) 遺産分割 (6) 特別受益者 (7) 相続放棄 (8) 限定承認 (9) 相続人の不存在 (10) 遺 言 (11) 遺留分 3 元日本人であった台湾人及び元日本人の国籍上の問題 4 台湾の戸籍制度 (1) 台湾戸籍法 (2) 戸籍の編製 (3) 戸籍登記の管轄区域及び管轄機関 (4) 国民身分証及び戸口名簿(戸籍法51~61条) (5) 戸籍登記簿の閲覧及び戸籍謄本の交付請求 5 戸籍取寄せ方法 (1) 授権書作成 (2) 相続系統承継 事例1 台湾籍の被相続人が日本に遺した不動産につき、日本人と養子縁組した台湾籍養子が相続人とされたケース 事例2 台湾に戸籍がないケース 事例3 台湾に戸籍がなく、かつ、外国人登録原票の写しやその他の公的資料によっても親子関係を証明することができなかった。また、相続不動産に被相続人を債務者とする仮差押登記が消されずに残ったままになっていたときどうするか。 第4 香港籍の相続 1 準拠法 2 香港の相続法及び準拠法の経緯 3 無遺言相続 4 用語定義 (1) 遺 産 (2) 無遺言者 (3) 動 産 (4) 残余遺産“residuary estate” 5 検認手続 (1) 概 要 (2) 申請手続 (3) 申請人について (4) 書類について (5) 遺産管理状発行手数料について (6) 遺産管理状が発行される期間及び出頭 (7) 審査について (8) 葬儀費用等について (9) 真正証明(authentication)について (10) 新たな遺産の発見の場合について (11) 遺産管理状入手時期について (12) 質問についての回答 6 法律実務家 ソリシター(Solicitor)や公証人(NotaryPublic)について (1) ソリシター (2) 公証人 事例1 香港籍の被相続人が日本に有していたマンションの相続についてのケース 第5 マカオ籍の相続 1 マカオ特別行政区基本法 2 準拠法 (1) 概 説 (2) 相続準拠法 (3) 準拠法の適用 3 マカオの相続法 (1) 法定相続 (2) 意思による相続 (3) 遺言の種類 4 夫婦財産制 (1) 所得参与制 (2) 所得共有制 (3) 夫婦財産共有制 (4) 夫婦別産制 5 各種証明書の取得 第6 ヴェトナム国籍の相続 1 準拠法 2 ヴェトナム民法 (1) 第22章 総則 (2) 第23章 遺言による相続 (3) 第24章 法定相続 (4) 第25章 遺産の清算と分割 3 公証人制度 第7 フィリピン国籍の相続 1 準拠法 2 フィリピン民法・相続編 (1) フィリピン民法 (2) 遺言がある場合 (3) 無遺言の場合 (4) 夫婦間の財産関係 3 ムスリム相続法 (1) ムスリム身分法の成立 (2) 相 続 事例1 日本在住の日本人妻とフィリピン人夫の相続手続のケース 事例2 日本にあるフィリピン人遺産(不動産)について、相続人の一人が生前贈与を受けたとして、他の相続人を相手に日本の裁判所で所有権移転登記請求事件を提起し、その判決をもとに所有権移転登記を完了したケース 第8 インドネシア国籍の相続 1 準拠法 2 イスラム法集成、第?編相続法 (1) 相続人 (2) 相続欠格事由 (3) 相続人の範囲 (4) 相続分 (5) 遺産分割協議 (6) 代襲相続 (7) 婚姻外の子の相続関係 (8) 遺 贈 3 インドネシア民法(相続法 (1) 死亡による遺産相続 (2) 相続の準拠法 (3) 相続欠格事由 (4) 代襲相続 (5) 相続人及び順位 (6) 遺言(インドネシア民法典874条以下894条) (7) 遺留分及びこの相続分を減らす贈与の減殺 (8) 遺留分減殺請求権 (9) 遺言の方式 (10) 兄弟姉妹の子孫のための信託遺贈の消滅事項 (11) 相続承認 (12) 相続放棄 (13) 財産管理制度(conservatorship) (14) 管理なき遺産(concerning ungoverned inheritance) 4 慣習相続法 (1) 相続人 (2) 遺産分割の方法 (3) 代襲相続 5 外国人による不動産所有と財産分離制度について (1) 外国人の不動産所有 (2) 財産分離制度 第9 タイ国籍の相続 1 準拠法 2 タイ国民商法典 相続 3 タイ国の法律家 事例1 タイ人妻と被相続人の両親が相続人であり、被相続人が負債もあったため遺産であるマンションを売却して遺産整理をなしたものであるが、タイ人妻がタイに帰国していたため、来日するため入管手続が絡み、父親は認知症のため、長男を後見人選任申立手続等を経て遺産分割協議をなしたケース 第10 シンガポール国籍の相続 1 相続の準拠法 2 シンガポールの裁判所 3 シンガポールの相続に関する法律 4 裁判所における相続手続のフローチャート (1) 概 要 (2) フローチャート 5 シンガポールの法律家制度 (1) 概 要 446 (2) 融合又は統合された法律実務家(Advocates and Solicitors) (3) シニア・カンウセル(Senior Counsel) (4) コンサルタンツ(Consultants) 6 シンガポールの公証人(Notaries Public Act, chapter208)について (1) シンガポール法律協議会(Singapore Academy of Law) (2) 宣誓官(Commissioner for Oath) 及び公証人(NotariesPublic) 事例1 オランダ籍被相続人がシンガポールで作成した遺言書についての検認管轄権 第11 インド国籍の相続 1 準拠法 2 インド相続法(THE INDIAN SUCCESSION ACT, 1925ACT No. 39 OF 1925[30th September, 1925.]) (1) 準拠法規定 (2) 適用範囲 (3) 住所(domicile) (4) 本源住所(domicile of origin) (5) 新住所の選定(Acquisition of new domicile) 事例1 ヒンドゥ教徒たるインド籍被相続人が日本に遺した預貯金の相続による取戻しケース 第12 ブラジル国籍の相続 1 準拠法 2 住 所 3 ブラジル相続法の変遷 4 1916年 ブラジル民法(旧民法) (1) 法定相続人(ブラジル旧民法1603条) (2) 法定相続分(ブラジル旧民法1604条) 5 夫婦財産制 (1) 夫婦財産全部共産制 (2) 夫婦財産一部共産制 (3) 夫婦財産別産制 6 2002年改正 ブラジル民法(2002年1月10日法律第10406号) (1) 生存配偶者の優遇 (2) 相続順位及び相続分 (3) 生存配偶者の居住不動産の確保 (4) 共同生活を形成する同棲 (5) 内縁関係 (6) 既婚者の内縁関係 (7) 第4順位の傍系血族について 7 新民法における夫婦財産制(第4編親族編・第2章財産権・第1 配偶者間における財産制) (1) 婚姻中取得した財産 (2) 財産別産(又は分離)制 (3) 家族財産 8 遺 言 9 遺留分制度 10 代襲相続 11 遺産管理手続(新民法以降) (1) 遺産管理手続 (2) 簡易な遺産管理手続(ブラジル民訴1031条以下) 12 在日ブラジル人の具体的相続手続 (1) 相続準拠法 (2) 相続登記手続についての必要書類 (3) ブラジルでの証明書 (4) 法律職等について (5) 登記先例等 事例1 日系ブラジル人の相続登記のケース 事例2 被相続人は日本人であるが、相続人の中に数次相続人又は代襲相続人としてブラジル在住のブラジル人が大勢いた場合に相続分譲渡による登記手続のケース 第13 イギリス国籍の相続 1 準拠法 2 イギリス相続法(イングランド及びウェールズ法) (1) 無遺言相続 3 相続を証する書面 事例1 イギリスのプロベート・コートで認証された遺言書をもとに、遺言により指名された遺言執行者による登記手続をしたケース