3訂 児童相談所における子ども虐待事案への法的対応

常勤弁護士の視点から
本体 ¥ 5,800
¥ 6,380 税込

著者:久保健二/著
判型:A5判
ページ数:640頁
発刊年月:2022年9月刊
ISBN/ISSN:9784817848291
商品番号:40647
略号:虐法

商品情報

児相で何が起きているのか?
日々生じる問題と実務的対応を140事案で解説!

令和4年 児童福祉法等の改正に対応 改訂から大幅加筆した著者渾身の3訂!

【法改正の内容、実務対応の見込みを解説】
令和4年改正の内容
● 一時保護開始時の判断に関する司法審査の導入
● 児童の意見聴取等に関する児相の対応 など

【追加の事案・解説も豊富に収録!】
● 改訂出版後の子ども福祉に関する法改正
 親権者による体罰禁止、特別養子縁組制度の改正、2か月超えの一時保護の司法審査など
● 改正法を含む法令等に関する問題点
 特別養子適格の確認審判確定後の一時保護の継続・里親委託措置や親権との関係など
● 実務でも悩ましい点
 児福法 28 条審判後の引き続いての一時保護の承認審判の要否など
● その他、他の文献では触れられていない論点
 施設入所等措置に代えてすることのできる指定発達支援医療機関への委託の児福法28条審判による可否、児福法28条2項ただし書の更新承認審判に基づく措置の要否など

目次

第 1 章 子ども虐待対応
第 1 子ども虐待対応の考え方
第 2 虐待通告
第 3 調査
第 4 一時保護
第 5 指導・支援
第 6 里親委託・施設入所措置等
第 7 家庭引き取り ( 自立支援 )
第 8 虐待類型ごとの事例

第 2 章 虐待対応上の諸問題
第 1 親権について
第 2 刑事裁判
第 3 情報管理
第 4 関係機関との連携
第 5 審査請求がなされたとき

第 3 章 里親委託・施設入所中の問題
第 1 子どもの加害行為
第 2 医療
第 3 パスポート
第 4 親族の死亡の告知 ( 子どもの知る権利 )
第 5 児童手当の管理
第 6 子どもの父母を知る権利の保障 ( 真実告知 )

第 4 章 被措置児童等虐待
第 1 初期対応
第 2 子ども・関係者からの聴き取り
第 3 児童福祉審議会との関係
第 4 里親の欠格事由

第 5 章 養子縁組
第 1 特別養子縁組
第 2 普通養子縁組
第 3 その他

第 6 章 その他
第 1 報道対応
第 2 単身親の死亡後の手続への関与
第 3 虐待を受けた子どもの所在の秘匿
第 4 措置費用の徴収

終わりに 児童相談所の現在と未来

【3訂追加事例抜粋】
・2か月を超えて一時保護を行うことに親権を行う者が反対していたので,引き続いての一時保護の承認を得るために家庭裁判所に申立てを行った後,親権を行う者が引き続き一時保護を行うことに同意したときに,申立てを取り下げるかどうか問題になることがあります。
・虐待を理由に一時保護した場合,どのような状況で一時保護を解除すべきか悩ましいことがあります。一時保護の解除についてどのような通知をすべきか問題になることがあります。
・一時保護をしていた子どもについて,児童福祉司指導や家庭裁判所送致をした後も一時保護を継続できるかどうか問題になることがあります。
・一時保護された子どもが所持していたスマートフォンを一時保護所で保管していたところ,当該子どもが関わる刑事事件の捜査のために警察が児童相談所に提出を求めてくることがあります。また,当該子どもに携帯電話を渡していた保護者がその返還を求めてくることがあります。
・子ども家庭総合支援拠点(拠点)が設置されても,これまでの市町村の活動とどう違うのか分からないという声を聞くことがあります。
・保護者から,里親委託等の措置が採られている子どもの家庭引き取りを求められて措置を解除する場合,保護者に解除後の子どもの養育等に関して十分説明して,措置解除後も子どもが心身ともに健全に養育されるよう努めます。
・指定発達支援医療機関への入院が相当と思われる子どもについて,親権者が委託に反対したとき,児福法28条の承認審判を得ることによって,委託することができるのか問題になることがあります。
・子どもが一時保護されたり,里親委託措置になったりしたときに,親権者である親が,子どもの意向に反して,子どもの在籍する高校に退学届を提出しようとしたり,実際に退学届を提出したりすることがあり,その有効性について問題になることがあります。

…など

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