3訂 教職員のための学校の危機管理とクレーム対応

いじめ防止対策推進法といじめ対応を中心に
本体 ¥ 2,200
¥ 2,420 税込

著者:堀切忠和/著
判型:A5判
ページ数:232頁
発刊年月:2024年3月刊
ISBN/ISSN:9784817849397
商品番号:40515
略号:学危

商品情報


─いじめ防止対策推進法施行から10 年─
学校・教職員の悩みにこたえる3 訂版

どこまでが教員の法的義務?
クレーム対応、いくら説明しても理解してもらえない…
いじめの事実関係調査はどのように?


●スポーツ指導員としての保護者対応の経験、弁護士としての経験を踏まえ、判例を交えながら「問題点の改善方法」や「やるべきアクション」を提案。
●聴き取りを行う際のポイントや弁護士の活用法についても言及した、「より実用的な」教職員のための教本。
●いじめ防止対策推進法の解釈について詳細に解説。

目次

第1章 学校における法律問題の現状と課題

第1 学校が直面する課題~学校は法律問題に弱い
1 クレーム対応に追われる学校
2 法的責任と道義的責任の混在
3 専門家にも難しい学校問題
第2 クレーム対応の課題
1 ご理解いただきたいと思う気持ちが裏目に出る
~相手方の説得も納得も義務ではない
2 ポイントは平行線~相手を説得しようとする人ほど説明がおかしくなる
第3 教職員はクレーム対処が下手?
1 スキルの問題だけではない。仕組みも問題
2 出来事の当事者はクレーム対処に向かない
3 責任者にクレーム対処をさせてはいけない
第4 保護者対応の課題~ 信頼関係を構築する前に、知ってもらうべきことがある 14
1 今も残るモンペ・ヘリ親問題
2 保護者向け研修の実施
第5 教職員が法を学ぶ意味
1 のびのびと教育に当たるために
2 私立と国公立の教職員の法的責任の異同~私学の教員は、一層、注意が必要
第6 学校現場のサポートのあり方~スクールロイヤーの意義と課題
1 学校現場はサポートの隙間
2 顧問弁護士とスクールロイヤーの違い
3 私立学校におけるスクールロイヤーの役割
4 国立学校におけるスクールロイヤーの役割
5 公立学校におけるスクールロイヤーの役割
第7 今後の課題

第2章 いじめ防止対策推進法の理解と対応
第1 いじめ防止対策推進法の抱える問題点~いじめと向き合うために
1 いじめ防止の願いと法の限界
2 いじめ防止対策推進法の趣旨・目的
3 いじめ防止対策推進法の抱える問題点と注意点
第2 いじめ防止対策推進法
1 いじめ防止対策推進法の解釈が難しい理由
2 「いじめ」の定義について
3 いじめ防止対策推進法の概要
第3 いじめの法的責任と対応
1 いじめ防止対策推進法といじめの法的責任
2 いじめへの具体的な対応
3 いじめ自殺と学校の調査義務
第4 事例研究 ~学校の調査義務(高知地裁平成24年6月5日判決(判タ1384号246頁))
1 事案の概要
2 判決の要旨(調査義務について)
3 検 討
第5 いじめと向き合うための技術~聞き取りの技法を中心に
1 事実関係調査の重要性と困難
2 不用意な聞き取りのもつ危険
3 聞き取りの手法
4 子どもから聞き取る際の注意点
5 質問の方法
6 聞き取り結果を踏まえた事実認定に当たって
7 あくまでも心がけ

第3章 学校における危機管理
第1 学校活動における危機の特質
1 学校における危機とは
2 学校における危機の特質
3 危機対応に当たって
4 教職員の抱える法的リスク
5 参考事例
第2危機管理をめぐる基本的視座
1 危機管理の基本
2 危険の除去と危険の体験 小さな危険と大きな安全
3 学校における危機管理のあり方
4 検 討  リスクの除去と体験に関する一事例
第3 リスク管理の手法
1 6つのチェックポイント
2 まとめ
第4 リスク管理に当たっての検討課題
1 ルールの確認・徹底と体罰
2 事例研究
第5 学校の安全配慮義務
1 学校の危機管理と安全配慮義務
2 安全配慮のポイント
3 部活動の練習と顧問の立会い
4 安全配慮義務違反の責任とその免責
第6 事故発生後の対応について
1 安全の確保(救護と二次災害防止)
2 事実関係の把握と保全
3 責任の所在の明確化と善後策の検討
第7 法的なリスク管理と弁護士の活用
1 弁護士活用のメリット
2 顧問弁護士の活用と問題点
第8 結 び
第4章 クレーム対応の指針
第1 クレーム対応の基本的視座
1 クレーム対応の重要性
2 クレーム対応の心構え
3 クレーム対処方法の模索
第2 クレームの初期対応
1 初期対応の難しさ
2 事前の心構え 事実関係が不明瞭な中での交渉開始事例
3 事前の準備
第3 クレームの質・係争の種類に応じた対応Ⅰ 事実関係がある程度明確な場合について
1 事実関係がある程度把握できている場合の注意点
2 責任がある場合の速やかな謝罪
3 ぶれない対応をするために(中途半端な事実の隠蔽を回避する。)
第4 クレームの質・係争の種類に応じた対応Ⅱ 初期段階で事実関係がつかみきれないままの場合について
1 紛争解決の方向性判断
2 事実関係の確定を回避もしくは諦めて示談・和解をする場合
第5 いわゆるイチャモン対応
1 基本姿勢
2 クレームが常軌を逸した場合(モンスター化)の対応
第6 クレーム対応における弁護士の活用
1 弁護士活用の視座
2 弁護士の役割
第7 結 び よりしっかりとした対応をするために


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