どうして「国際相続」は複雑になるのか?
増え続ける国際相続の実際の手続を、ケーススタディからひも解く
●典型的な国際相続のケースの紹介 ――注目するべき論点を書籍で解説しています!
【01 日本に住む被相続人に海外資産がある場合の対応】
夫が日本で亡くなりました。相続人は日本に住む配偶者である私と、子2人です。私たち家族は4人とも日本国籍で、ずっと日本に住んでおり、外国での居住歴はありません。夫は、日本とカリフォルニア州のそれぞれに不動産や預金などの資産を持っていました。遺言が残っていない場合、どのように相続手続を進めればよいでしょうか。
【02 海外に長年居住する相続人への対応】
私の兄は若い頃にアメリカに渡り、そのまま何十年も音信不通です。先日、日本に住む私たちの父が遺言を残さず亡くなりました。相続問題について、どこからどのように対応していけばよいでしょうか。
【03 海外在住日本人による日本における相続への対応】
私は若い頃にアメリカに渡りアメリカ市民権を取得しました。日本に住む父が亡くなり相続問題が発生しました。弟から一方的に遺産分割協議書が送られ「サインして返送するように」と伝えられています。どのように対応すればよいでしょうか。父がすべての遺産を日本に居住する相続人に相続させるとする遺言を残していた場合はどうでしょうか。
【04 被相続人が海外在住日本人の場合の日本における相続への対応】
父は私の母と離婚後に渡米し、アメリカでアメリカ市民の女性と再婚して子をもうけました。その父がアメリカで亡くなりました。相続人はアメリカで同居する現在の妻とその子、日本に住む私です。父は日本とアメリカに不動産や預金などの資産を持っていました。どのように相続手続を進めればよいでしょうか。