●離婚や相続など家事事件の研究者であり、ベテランの裁判官であった著者による、国民のサイドに立った市民法学を目指した問題提起。
●引用されることの多い11点の論文に加え、書き下ろし7点を含む18点の論文を収録。
【収録論文】
1.中川家族法学の今日的意義-ジェンダーの視点も加えて
2.家族法学と家庭裁判所の発展のために-ともに原点に立ち返ろう
3.離婚紛争の段階的解決をめぐる諸問題
4.財産分与をめぐる諸問題
5.子の引渡請求の裁判管轄と執行方法
6.子の引渡請求の判断基準としての明白基準
7.子のための面接交渉
8.「子のための面接交渉」再論
9.「子のための面接交渉」再々論
10.「子のための面接交渉」再々々論
11.婚姻共同生活中の出生子の嫡出推定と親子関係不存在確認
12.嫡出子否認の訴えと親子関係不存在確認の訴え-嫡出推定排除と科学的根拠に関する最近の東京高裁の2判決を素材として
13.親子関係不存在確認の訴えといわゆる300日問題
14.代理懐胎最高裁判決をめぐる諸問題
15.遺言と法定相続の問題点-伊藤昌司著『相続法』を読む
16.家事事件手続法の課題と展望
17.家事調停の現代的課題
18.乙類審判の構造と審判規範の独自性