提訴手数料・上訴手数料算定のあるべき姿を求めて!!
金銭請求訴訟を除く各種の訴訟における裁判所手数料はどうあるべきか?
算定の基礎となる訴額(訴訟対象の価額)の算定基準が最高裁判所の事務通知によって事実上決められている現状の問題性を指摘し、判決効を含む訴訟法理論を踏まえたあるべき算定基準を追求する!! 実務家必読の書!
本書は,訴額の算定に関して現在まで生じていると思われる諸問題につき,従来の諸家の研究成果を紹介しつつ,これを基礎に若干の考察を行うものである。従来の見解と著者の見解が一致しない場合にも,従来の見解の内容を明らかにし説明を行っているので,実務に役立てていただけるものと確信する。
…母法であるドイツ民訴法およびドイツ裁判費用法についての文献およびドイツの裁判所の判例をも参照した。ドイツでは日本と異なり,弁護士費用が訴訟費用になり,敗訴当事者は自分が選任した弁護士の費用のみならず,相手方のための弁護士の費用をも支払わなければならないこともあって,訴額を含め訴訟費用の問題は大変関心の大きな重大な問題領域である。
「はしがきより」
著者紹介
松本 博之 (まつもと ひろゆき)
大阪市立大学名誉教授,法学博士(大阪市立大学),名誉法学博士(フライブルグ大学)
主著に、 証明責任の分配(1987年・有斐閣)
民事自白法(1994年・弘文堂)
証明責任の分配〔新版〕(1996年・信山社)
訴訟における相殺(2008年・商事法務)
民事執行保全法(2011年・弘文堂)
民事訴訟における事案の解明(2015年・日本加除出版)
などがある。