不動産登記の実務相談事例集

本体 ¥ 3,500
¥ 3,850 税込

著者:後藤浩平・竹村啓人・渡邉亘/著
判型:A5判
ページ数:376頁
発刊年月:2014年2月刊
ISBN/ISSN:9784817841414
商品番号:40541
略号:不相

商品情報



登記官の視点から答える全131問!
登記実務家や登記官を悩ませる複雑・困難な事案を厳選!

●申請手続から所有権、地上権等の用益権、抵当権等の担保権、仮登記、代位登記、判決による登記など、権利に関する登記に係る設問を網羅的に収録。
●現場において、法令や先例を検討してもなお疑義の生じる事案を中心に、一問一答で解説。
●「この申請は受理されるか?」「添付情報として何を提供すればいいか?」といった実務の疑問に答える一冊。

【現場を悩ませる困難な事案を多数収録!】
【16】完全親子株式会社間における利益相反の外形を有している取引とそれに伴う登記手続
【35】自筆証書遺言において床面積のみが記載されている建物の所有権移転の登記申請の可否
【40】同一土地の所有権の5分の2を遺言、5分の3を遺留分減殺により取得したことによって単独名義となった場合の所有権移転の登記申請手続
【47】解散し、職権により閉鎖された後、閉鎖登記簿が廃棄されている有限会社名義の不動産を処分する場合の所有権移転の登記申請手続
【51】20年の取得時効を原因とする所有権の移転登記後の10年の取得時効を原因とする所有権の移転登記の受否
【53】社団医療法人に対する基金の拠出として不動産を現物拠出した場合の所有権移転の登記原因及び登録免許税の税率
【73】確定前の根抵当権共有者の一方が解除を原因として自己の根抵当権を消滅させる場合の登記手続
【93】仮登記された根抵当権の極度額変更の登記手続
【97】混同を原因として所有権の移転請求権の仮登記を抹消することの可否

後藤浩平(ごとうこうへい)
現・東京法務局城北出張所所長
前・甲府地方法務局首席登記官
元・横浜地方法務局次席登記官(不動産登記担当)
鹿児島地方法務局採用

竹村啓人(たけむらひろと)
現・千葉地方法務局法人登記部門統括登記官
元・札幌法務局訟務部訟務官
元・さいたま地方法務局不動産登記部門登記官
札幌法務局採用

渡邉亘(わたなべわたる)
現・さいたま地方法務局志木出張所登記調査官
前・さいたま地方法務局法人登記部門登記調査官
浦和地方法務局採用

目次

第1 申請手続
(1) 申請人
【1】 会社分割を原因とする所有権移転の登記申請における登記権利者及び登記義務者の表示の方法
(2) 本人確認
【2】 A社からB社に出向している社員に対する本人確認の可否
【3】 住民票の写し及び印鑑証明書は資格者代理人が登記義務者の本人確認をする場合に提示を受ける不動産登記規則72条2項3号の書類に該当するか
(3) 添付情報
【4】 土地区画整理事業の施行者である農住組合が所有する保留地(農地)について,売買を登記原因とする同組合の理事個人への所有権の移転登記における添付情報
【5】 中小企業金融公庫の代理権不消滅に基づく抵当権の抹消登記における株式会社日本政策金融公庫の代表者の資格証明情報の提供の要否
【6】 日本に登記のない外国会社の資格証明情報及び代理権限証明情報の適格性
【7】 委任契約に係る公正証書を代理人の権限を証する情報として取り扱うことの可否等
【8】 包括委任状の意義
【9】 遺産分割協議書に添付する米国に居住する日本国籍を喪失した元日本人の印鑑証明書
【10】 既登記の賃借権に質権を設定する場合の賃貸人の承諾を証する情報の提供の要否
【11】 破産会社が行う不動産の処分に対する裁判所の許可及び破産管財人の承諾の要否
【12】 民事再生会社が行う不動産の処分に対する監督委員の同意書の提供の要否
【13】 民事再生会社が有する抵当権を抹消する場合の監督委員の同意の要否
【14】 破産会社が所有する不動産について権利放棄後に所有権の移転登記を申請する場合の「権利放棄を証する情報」の提供の要否
【15】 会社が所有者である工場財団に組成物件を追加したことによる工場財団目録の記載の変更登記に取締役会議事録を提供することの要否
【16】 完全親子株式会社間における利益相反の外形を有している取引とそれに伴う登記手続
【17】 外国の会社法に準拠して設立された会社の代表者名義の不動産について当該会社名義に所有権の移転登記を申請する場合の取締役会議事録の提供の要否
(4) 添付情報の援用
【18】 連件で提出された競売における売却による嘱託及び抵当権設定の登記申請に共通する添付情報の援用の可否
(5) 原本還付
【19】 登記権利者自身が本籍地欄の記載を塗抹した住民票の写しの原本還付の可否
【20】 株式会社日本政策金融公庫を抵当権者とする抵当権の設定登記の非課税証明書の原本還付の可否
【21】 登記官の交付依頼に基づく評価証明書の原本還付の可否

第2 所有権の保存登記
【22】 敷地権付き区分建物の表題部の共有者の一部が,その持分を他の共有者に譲渡した後,当該敷地権付き区分建物を取得した者の名義で,直接所有権の保存登記を申請することの可否
【23】 区分建物(表題部所有者A及びB)についてAがBから持分全部の譲渡を受けた場合のA単独名義による所有権の保存登記の受否

第3 相続・遺贈による登記
(1) 相 続
【24】 申請人である相続人の記名押印がない遺産分割協議書に基づく相続登記の受否
【25】 共同相続人全員が既に成立している遺産分割協議の一部を合意解除し,再遺産分割協議することの可否
【26】 相続人全員の合意により成立した遺言書と異なる内容の遺産分割協議の有効性
【27】 成年被後見人と成年後見人が共に相続人である場合の遺産分割協議
【28】 法定相続による登記後に,相続分を他の相続人に譲渡し,所有権の持分移転登記をすること等の可否
【29】 「相続分の譲渡による遺産分割」を原因とする第三者名義への所有権の移転登記の可否
【30】 共同相続とすべきを誤って単独の相続による所有権の移転登記がされている場合の是正方法
【31】 民法889条2項で準用する同法887条2項の「被相続人の直系卑属」の意義
【32】 旧民法下において婚姻により入籍した養母の離婚による養子縁組の効力
(2) 遺 言
【33】 「長男Aに○○県△△市の土地建物全部を相続させる。」との遺言書に基づく相続登記の受否
【34】 相続人と相続人でない者に宛てた「包括して遺贈する。」旨の自筆証書遺言に基づく登記手続

【35】 自筆証書遺言において床面積のみが記載されている建物の所有権移転の登記申請の可否
【36】 遺言書の「妻が相続することを希望する。」旨の付言事項に基づく相続を登記原因とする所有権の移転登記の可否
【37】 死亡の危急に迫った者の遺言書(危急時遺言書)に基づく相続登記の受否
【38】 農地法の許可を受ける前に受遺者及び受贈者が死亡している場合の所有権の移転登記の受否
(3) 遺留分
【39】 遺留分減殺請求に基づく所有権の移転登記前に相続による登記がされている不動産について,「真正な登記名義の回復」を登記原因とする所有権の移転登記の可否
【40】 同一土地の所有権の5分の2を遺言,5分の3を遺留分減殺により取得したことによって単独名義となった場合の所有権移転の登記申請手続
【41】 調停調書に基づく「遺留分減殺」を登記原因とする所有権の移転登記の可否
(4) 遺 贈
【42】 報告形式の登記原因証明情報を提供して申請された遺贈を原因とする所有権移転登記の受否
【43】 「遺言執行者は,遺言者名義の不動産を売却し,その代金を甲某に遺贈する。」旨の遺言公正証書に基づく所有権の移転登記の嘱託手続
【44】 包括受遺者間において遺産分割協議をした結果,一方の受遺者が遺言者名義の不動産の所有権全部を取得した場合における登記手続
第4 所有権の移転登記
(1) 売 買
【45】 売買契約において,第三者又は買主の地位の譲受人が複数いる場合の所有権の移転登記の可否と買主の地位の譲渡における利益相反行為
【46】 破産手続終結により閉鎖された会社を登記義務者とする破産開始前の売買に基づく所有権移転の登記申請手続
【47】 解散し,職権により閉鎖された後,閉鎖登記簿が廃棄されている有限会社名義の不動産を処分する場合の所有権移転の登記申請手続
(2) 真正な登記名義の回復
【48】 和解調書に基づく所有権の移転登記がされている不動産について「真正な登記名義の回復」を登記原因とする所有権移転の登記申請の受否
【49】 土地区画整理法による換地処分がされた土地について「真正な登記名義の回復」を登記原因とする所有権の移転登記をすることの可否
【50】 財務省から所有権を取得した土地について「真正な登記名義の回復」を登記原因とする所有権の一部移転登記をすることの可否
(3) 時 効
【51】 20年の取得時効を原因とする所有権の移転登記後の10年の取得時効を原因とする所有権の移転登記の受否
(4) その他
【52】 所有権移転の登記原因を「退職慰労金の給付」とすることの可否
【53】 社団医療法人に対する基金の拠出として不動産を現物拠出した場合の所有権移転の登記原因及び登録免許税の税率
第5 地上権・地役権・賃借権の登記
【54】 地上権の存続期間を「永久」,地代を「永久無償」として登記することの可否
【55】 地役権の契約当事者としての適否等
【56】 仮換地指定された土地に事業用定期借地権が設定された場合の賃料等の記載方法等
【57】 第三者が借地上の建物を競売により買い受けたと同時に敷地の賃借権も取得した場合の賃借権移転の登記原因
【58】 賃借権の抹消登記の原因日付が存続期間経過後である場合の存続期間の変更登記の要否

第6 抵当権の登記
(1) 設 定
【59】 和解調書を提供して抵当権の設定登記を申請する場合の申請人,登記原因及び利息の表示方法
【60】 工事請負契約に基づく請負代金債権を担保するための抵当権の設定登記の受否
【61】 「平成○年○月○日約束手形債権同日設定」を原因とする抵当権の設定登記の受否
【62】 抵当権の債務者について相続が発生した場合に,当該債務を引き受けた者を債務者として新たに抵当権を設定する場合の登記原因
(2) 移 転
【63】 同一不動産上の抵当権者を同じくする複数の抵当権について合併を原因とする抵当権の移転登記を同一の申請情報で申請することの可否等

(3) 変 更
【64】 (根)抵当権の債務者の死亡による債務承継(相続)の変更登記と相続人による債務引受の変更登記をする場合の債務者の表示の下線処理
【65】 「債権者の交替による更改」の場合の登記申請手続
(4) 抹 消
【66】 抵当権者を有限責任A信用販売購買組合とする抵当権抹消の登記手続

第7 根抵当権の登記
(1) 設 定
【67】 「平成○年○月○日重畳的債務引受(旧債務者B)に係る債権」を債権の範囲とする根抵当権の設定登記の受否
【68】 根抵当権の債務者について相続が発生した場合に,当該債務を引き受けた者を債務者として新たに設定する根抵当権の被担保債権の範囲
【69】 更生会社が有する不動産について裁判所の許可書の内容と異なる根抵当権の設定登記を申請することの可否
【70】 共同根抵当権の追加設定をする場合に前の登記の債務者の住所に行政区画の変更が行われたときの取扱い
【71】 一体化後における区分建物のみを目的とする根抵当権の追加設定登記の受否等
(2) 変 更
【72】 確定した根抵当権によって担保されている原債務者の相続開始時に存する特定債務について免責的債務引受をした場合の登記手続
【73】 確定前の根抵当権共有者の一方が解除を原因として自己の根抵当権を消滅させる場合の登記手続
【74】 確定後の根抵当権の効力を所有権の全部に及ぼす変更登記の可否
(3) 元本確定
【75】 根抵当権者による元本確定請求に基づく元本確定の登記申請の方法等
【76】 根抵当権者による元本確定請求において根抵当権設定者が単独,共有及び異なる複数の不動産の場合の元本確定の登記
【77】 根抵当権者による元本確定請求において根抵当権設定者が配達証明付き内容証明郵便を受領拒否した場合の元本確定の登記
【78】 根抵当権者による元本確定請求において配達証明付き内容証明郵便が留置期間を満了して返送された場合の元本確定の登記
【79】 根抵当権者による元本確定請求において根抵当権設定者の委託を受けた弁護士から根抵当権者宛てに受任通知が届いている場合の元本確定の登記
【80】 根抵当権者による元本確定請求において根抵当権設定者が死亡している場合で相続人が判明しているときの元本確定の登記
【81】 根抵当権者による元本確定請求において根抵当権設定者が死亡している場合で相続人が不存在のときの元本確定の登記
【82】 根抵当権者による元本確定請求において根抵当権設定者が行方不明であるために公示による意思表示の方法(民法98条)を採った場合の元本確定の登記
【83】 根抵当権者による元本確定請求の通知を支配人として選任されていない支店長等の名義で行うことの可否等
【84】 根抵当権の一部譲渡を受けた者からの競売の申立てによって当該共有根抵当権の元本は確定するか等
【85】 債務者兼根抵当権設定者が破産手続開始の決定を受けた後にされた根抵当権者による元本確定請求に基づく元本確定の登記
【86】 根抵当権の元本確定と利益相反
(4) 抹 消
【87】 根抵当権の消滅請求を登記原因とする抹消登記の登記原因証明情報

第8 登記名義人の氏名等の変更又は更正の登記
【88】 不動産登記規則92条のみなし規定を権利に関する登記に適用することの可否
【89】 氏名に錯誤がある所有権の登記名義人について住居表示実施,氏名変更及び住所移転等があった場合の登記原因

第9 仮登記
【90】 共同申請による抵当権の設定仮登記を登記権利者の単独申請とすることの可否
【91】 不動産死因贈与契約書を登記原因証明情報として始期付所有権の移転仮登記等を申請することの可否
【92】 建物についてする所有権の移転請求権の仮登記の原因日付を新築年月日以前の日付とすることの可否
【93】 仮登記された根抵当権の極度額変更の登記手続
【94】 農地法の許可を条件とする条件付所有権の移転仮登記がなされている土地について地目変更登記がなされた場合の当該仮登記に基づく本登記手続
【95】 登記記録上,存続期間が満了していることが明らかな賃借権の設定仮登記に基づく本登記の可否
【96】 事業用定期借地権に当たる賃借権の設定仮登記を申請する場合の公正証書の謄本の提供の要否
【97】 混同を原因として所有権の移転請求権の仮登記を抹消することの可否

第10 代位登記
【98】 土地の表題部に記録されている所有者「A外○名」を被告らとする訴訟において,時効取得により所有権を取得した旨の勝訴判決を得た原告Bが,代位による所有権の保存登記等を申請することの可否
【99】 仮差押えから本執行への移行に当たり,仮差押債権者が仮差押債務者(前所有者)の承継人への相続登記を代位することの可否
【100】 差押債権者である抵当権者の代位申請の可否
【101】 「抵当権の実行による競売」を代位原因とする代位登記の代位者
【102】 「仮執行宣言付支払督促」(民事執行法22条4号)を代位原因証明情報とすることの可否

第11 判決による登記
【103】 判決書を提供して被相続人甲が売買により取得した不動産を売主乙の相続人から直接甲の相続人名義に所有権の移転登記をすることの可否
【104】 判決による時効取得を原因とする所有権の移転登記と中間省略登記の可否
【105】 執行文の付与を要する和解調書に基づく登記の原因日付は「和解成立の日」又は「執行文付与の日」のいずれによるべきか
【106】 詐害行為取消を登記原因とする所有権の移転登記の抹消の代位登記の際に,賃借権の設定仮登記を職権で抹消することの可否
【107】 債権者による詐害行為取消判決に基づく所有権の移転登記の抹消登記の代位申請手続

第12 処分の制限の登記
【108】 差押えの抹消登記における登記原因証明情報の適格性
【109】 地方税法による担保物処分の差押えの可否等
【110】 未登記建物について,登記権利者を「破産者株式会社甲破産管財人乙」,登記義務者を「株式会社甲」とする差押えの登記の可否
【111】 敷地権付き区分建物に抵当権の設定登記をした後,敷地権の目的たる土地が追加された場合における抵当権の実行としての差押えの嘱託登記の受否
【112】 買戻期間を経過している買戻特約の登記について競売による売却の嘱託により抹消することの可否
【113】 条件付賃借権の設定仮登記は公売処分により消滅するか

第13 登録免許税
【114】 株式会社日本政策金融公庫を債権者とする差押えの登記の登録免許税
【115】都市再開発法90条に基づく土地の権利変換の登記における登録免許税
【116】 合筆前の一部の土地について地目を変更した後に合筆した土地の課税価格の算出方法
【117】 土地の所有権の移転登記が建物の所有権の保存登記と連件で申請された場合の課税価格
【118】 所有権の保存登記の申請情報等が旧年度に郵送され,新年度に登記所に到達した場合,旧・新年度のどちらの認定基準表により価格認定をすべきか
【119】 区分建物の規約共用部分(未登記部分を含む。)を課税価格に含めることの可否
【120】 家屋の約73%が居宅である診療所併用住宅について租税特別措置法72条の2を適用することの可否
【121】 租税特別措置法81条の適用の可否
【122】 登録免許税法13条2項の適用の可否
【123】 「相続分の売買」及び「遺産分割」を原因とする土地の第三者名義への所有権の移転登記に係る登録免許税の税率 324
【124】 「譲渡担保の売買」を原因とする所有権の移転登記の登録免許税の税率
【125】 共有物分割を原因とする所有権の持分移転登記における登録免許税の税率
【126】 根抵当権の準共有者の一方について租税特別措置法の適用がある場合の登録免許税

第14 その他
【127】 都市再開発法58条の2の規定に基づく先取特権の保存登記の可否
【128】 都市再開発法90条に基づく土地の権利変換の登記において所有者名の末尾に持分割合を判別するための符号を付記することの可否等
【129】 否認の登記の職権抹消の可否
【130】 大字名義となっている表題部所有者を権利能力なき社団である墓地管理組合の代表者名義に更正する登記の可否
【131】 旧自作農創設特別措置登記令に基づく買収登記(耳登記)の取扱い


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先例索引
判例索引

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