離婚・パートナー関係の実務相談Q&A

先輩弁護士は別居前後で考える!
本体 ¥ 3,900
¥ 4,290 税込

著者:小島妙子・水谷英夫/編著 井野場晴子・小島智・小堀絵里子・坂口真理子・佐藤夏海・滝沢圭・内藤千香子・三浦じゅん・光安理絵・宮本洋一/著
判型:A5判
ページ数:400頁
発刊年月:2023年5月刊
ISBN/ISSN:9784817848833
商品番号:40951
略号:離パ

商品情報

離婚事件の対応ノウハウや一言アドバイスが満載の90 問!

◆ 実際の実務の時系列に沿って「別居前」、「別居中」、「別居後」での解説を付し、 事件に詳しい弁護士ならではの実務的視点で、実例に基づいた相談解決に導く。
◆ 親子法改正、当事者の秘匿制限、家事事件のIT 化、DV防止法改正など最新実務に対応。

離婚事件の最新QAも収録!困ったときにすぐに使える
「そこが知りたかった」
「そうだったのか」がわかる!

目次

Ⅰ 離婚相談の受任
1 離婚相談の入口

Q1 離婚事件の留意点
離婚相談を受けるとき,どのような点に留意して聞き取りをすればよいのでしょうか。
Q2 妻側からの離婚請求の相談
依頼者(妻側)から「離婚したい」と相談された場合,どのような点に気をつけて対応すればよいのでしょうか。
Q3 離婚請求された妻側の相談
依頼者(妻側)から「離婚請求されているが離婚したくない」と相談された場合,どのような点に気をつければよいのでしょうか。
Q4 夫側からの離婚請求,離婚請求された夫側の相談
依頼者(夫側)から「離婚したい」と相談された場合,「離婚請求されている」と相談された場合,それぞれ,どのような点に気をつけて対応すればよいのでしょうか。
Q5 復縁する依頼者への対応
依頼者(妻)は,夫からひどいモラハラを受け,「出て行け」「お前の顔なんか見たくない」と言われ,夫と別居しました。しかし,依頼を受け,夫と婚姻費用や荷物の引き上げについて交渉している最中に,依頼者が家に戻って夫と復縁してしまった場合,どう対応すればよいのでしょうか。
Q6 国際結婚・離婚における在留資格
依頼者が外国人で国際結婚・離婚をする場合,在留資格についての留意点は何でしょうか。
Q7 国際結婚における子の国籍
依頼者から国際結婚の相談を受けた場合,子の国籍はどのように決まりますか。
Q8 国際離婚における準拠法
国際離婚の手続で留意すべき点はありますか。
Q9 ハーグ条約実施法による子の返還手続
国をまたいで子の連れ去りが行われ,ハーグ条約実施法が問題にな
る場合はどのような点に気をつけるべきですか。

2 離婚の基本的な手続
Q10 離婚紛争をめぐる裁判手続の概要
依頼者から離婚相談を受けた場合の,離婚紛争をめぐる裁判手続には,どのような手続がありますか。また,手続の留意点を教えてください。
Q11 離婚手続の種類
依頼者(妻)から夫との離婚について相談を受けましたが,夫との話合いがまとまりません。今後どのような方法を取ればよいでしょうか。また,夫は遠方に住んでおり,裁判所で手続を取るのが負担なので,電話会議・テレビ会議・ウェブ会議システムを利用したいと考えていますが,これらの手続を利用するに当たっての留意点は何でしょうか。
Q12 離婚訴訟・離婚調停のIT化
離婚訴訟・離婚調停のIT 化によってどのような点が変わるのでしょうか。
Q13 依頼者の情報隠匿
依頼者(妻・DV 被害者)の避難先や転居先などが特定できる情報を加害者(相手方夫)に知られないようにする方法はありますか。また,どのように手続などを行えばよいのでしょうか。
Q14 当事者の住所・氏名等の秘匿制限
依頼者(妻)はDV を受けた夫のもとを逃げ出し,DV 支援措置を受けています。離婚調停を申し立てたいのですが,夫に住所を知られずに調停の申立てをすることはできるでしょうか。
Q15 受任時の手続選択(財産分与)
依頼者から離婚に関する相談を受けたのですが,財産分与についての対立が大きい場合,どのような請求手続選択が考えられますか。
Q16 地裁との併合審理
依頼者(妻)の代理人としてこれから離婚訴訟を提起する予定です。
地方裁判所に夫と不貞の相手方に対する慰謝料請求を先行して提訴したところだったのですが,これらを離婚裁判に併合して審理してもらうことはできるでしょうか。
Q17 離婚成立を見越した事前準備
夫が申立人,妻が相手方となっている離婚調停事件の妻側の代理人として事件を受任しています。調停離婚を成立させるにあたって,当事者に事前に説明するべき点等を教えてください。

3 離婚原因の検討
Q18 1号離婚「不貞行為」
依頼者(妻)から,夫が知らない女性と頻繁に「愛している」等というメールをしており,さらにその女性と1泊で旅行に行ったようだという相談を受けました。夫の行為は,民法770条1項1号の「不貞行為」に該当するでしょうか。
その後,夫は不貞行為を認め妻に謝罪しましたが,裁判をする場合,どのような証拠が必要でしょうか。
妻は謝罪を受けて不貞行為を一度は許したそうですが,時間が経つにつれ心の傷が広がるばかりであり,同居生活は困難な状況となりました。この場合,一旦は不貞行為を許したのだから,離婚原因は消滅したと判断されるのでしょうか。
Q19 4号離婚「強度の精神病」
依頼者より,夫がアルツハイマー型認知症を発症したので離婚をしたいという相談がありました。民法770条1項4号の「強度の精神病」に当たりますか。夫が統合失調症の場合は,医師の診断書さえあれば離婚ができるのでしょうか。
Q20 婚姻を継続し難い重大な事由
民法770条1項5号の離婚原因として,「婚姻を継続し難い重大な事由」がありますが,具体的にはどのようなことをいいますか。
Q21 DV・モラハラの基本的考え方
家庭での配偶者からの暴力(DV)やハラスメントは,モラル・ハラスメント(モラハラ)とも呼ばれることもあり,近年モラハラに対する主張が多くなっているようですが,DVとの主張の違いはありますか。職場の上司からのパワハラについてもモラハラと呼ばれるようですが,違いは何でしょう。
Q22 精神的暴力・ハラスメントと離婚原因
依頼者(妻)が,夫から「人間的価値が低い!」とか「妻として母として女として失格だ!」などと毎日罵られ,反論すると「何を反省しているか言ってみろ!」「全然反省していない。最初からやり直しだ!」などと一晩中説教され,死にたいと思っていると相談を受けました。夫の精神的暴力は,民法770条1項5号の「婚姻を継続し難い重大な事由」に当たりますか。また,離婚を主張する場合の留意点は何でしょうか。
Q23 精神的暴力・ハラスメントに対する誤解と対応
DV は殴る蹴るといった身体的暴力が注目され,被害者の精神的コントロールや支配で苦しんでいる人が多くいます。加害者は被害者を直接殴る蹴るしなければ問題ないと主張したりしますが,どう対応すればよいでしょうか。
Q24 精神的暴力・ハラスメントの被害への対応
精神的暴力・ハラスメントによる精神的被害を訴える依頼者に対し,実際にはどのように対応すればよいですか。
Q25 有責配偶者からの離婚請求
依頼者(妻)から先日,夫から離婚の訴状が届いたとの連絡を受けました。依頼者(専業主婦)には自閉症と診断された中学1年生の息子がいますが,夫は息子の自閉症に向き合わず会社の同僚と不貞関係に陥り,離婚したいと一方的に述べて5年前に家を出て行ってしまったようです。このような有責配偶者からの離婚請求に対して,依頼者は少なくとも子どもが成人になるまでは離婚に応じるつもりはないとのことですが,どのように対応すればよいのでしょうか。

Ⅱ 別居前の相談
1 DVによる別居の相談

Q26 離婚相談におけるDV防止法の適用
DV防止法は,離婚相談の際,どのように適用ができるでしょうか。
別れた夫や恋人からの暴力でも適用されるのでしょうか。また,見たくないポルノビデオを見せられたりするなどの行為がある場合,DV防止法は適用されますか。
Q27 保護命令の内容
DVを受けた依頼者(妻)の安全を守るために,保護命令の申立てをしたいと思います。保護命令にはどのような内容があるのでしょうか。
Q28 保護命令の申立て方法
DV 被害の相談を依頼者から受けた場合,どのように保護命令の申立を行えばよいですか。

2 財産分与についての相談
Q29 財産分与の基本的な考え方と相手方死亡時の対応
離婚における財産分与とはどのような制度ですか。また,相手方への財産分与請求中に相手方が死亡してしまった場合はどうなります
か。
Q30 清算的財産分与の対象財産
依頼者から財産分与の相談を受けたのですが,具体的な清算的財産分与はどのように進めていきますか。
Q31 オーバーローン不動産がある場合の清算的財産分与
清算的財産分与の対象財産として居住用不動産がある場合,具体的にどのような財産分与の処理を行えばよいですか。
Q32 不動産購入資金に実家からの援助金がある場合
不動産を購入するにあたって,依頼者の実家から出してもらった援助金は,財産分与にあたっては評価されないのでしょうか。住宅ローンを完済している場合と住宅ローンが残っている場合,それぞれどのような計算方法になるのでしょうか。
Q33 退職金,保険金,株式の財産分与対象性
依頼者から,退職金,保険金,株式は財産分与の対象となるのかと相談があったのですが,それぞれどのような留意点があるのか教えてください。
Q34 財産処分と詐害行為
今般,夫の不貞が発覚したため,依頼者(妻)から離婚の相談を受けました。依頼者の夫は自営業を営んでいますが,事業はうまくいっておらず,債務超過となっており,依頼者は現在無職であり,離婚後の生活に直ちに困窮するような状況です。夫婦共有財産としては夫名義となっている不動産のみです。依頼者は離婚後の生活補助として月額5万円の支払いを受けるほか,不動産の所有権の取得を希望しているのですが,夫の債権者から詐害行為として取り消されないか危惧しています。財産分与をするときに,詐害行為取消権との関係で留意すべき点は何でしょうか。
Q35 財産分与と課税の問題
夫と共有名義になっていた不動産について,財産分与で夫が取得し,依頼者(妻)が金員の支払いを受けた場合,課税されるのでしょうか。不動産の分与がなされる場合,税金面での留意点はありますか。
Q36 財産分与の弁護過誤
離婚事件受任後,財産分与について気をつけるべき点は何でしょうか。どんな時に弁護過誤が起きるのでしょうか。

3 慰謝料請求についての相談
Q37 配偶者に対する慰謝料請求
依頼者(妻)から,婚姻中の不法行為(暴力)を理由として,離婚手続と同時に配偶者に慰謝料請求をしたいという相談を受けました。
相談の時点で,最後に受けた暴行からは既に5年以上経過しているのですが,夫(相手方)に対して不法行為に基づく損害賠償請求(慰謝料請求)をすることができますか。
Q38 不貞行為慰謝料の相場観
依頼者(妻)が,夫に対して不貞行為を理由とする慰謝料を請求したいと相談を受けました。一般的にはどのくらいの金額が認められているのでしょうか。
Q39 第三者(=不貞相手)に対する請求
依頼者(妻)から,夫が他の女性と浮気をしていることがわかったので,相手の女性に対して慰謝料請求をしたいという相談を受けました。3年以上前の浮気でしたが,離婚の原因が3年以上前の浮気にある場合,離婚したことそれ自体を理由として慰謝料請求をすることはできますか。また,その場合の留意点は何でしょうか。
Q40 不貞相手に対する慰謝料請求の相場観
依頼者から,不貞の相手方に対して慰謝料を請求したいと相談を受けたのですが,不貞の相手方に対する慰謝料額は,いくらぐらい請求できるとよいでしょうか。

4 年金分割についての相談
Q41 年金分割の制度
離婚時年金分割制度とは,どのような制度ですか。
Q42 合意分割と3号分割
依頼者から年金分割についての相談を受けたのですが,合意分割と3号分割のいずれを請求すればよいでしょうか。3号分割で足りる場合とはどのような場合でしょうか。
Q43 合意分割の手続
依頼者(妻)の夫から年金分割について手続をするのに合意が得られそうな場合,どのように手続を進めればよいでしょうか。
Q44 家裁にする年金分割手続と情報通知書
依頼者(妻)の夫から年金分割についての合意を得ることが難しそうな場合,手続を進めるにあたってまず何をすればよいでしょうか。
Q45 離婚請求に伴う年金分割手続の方法
依頼者(妻)の夫が離婚にも年金分割にも応じてくれない場合,年金分割の請求はどのように進めればよいでしょうか。
Q46 離婚時年金分割の弁護過誤
年金分割について,弁護過誤による弁護士賠償責任保険を利用する例が多発しているとのことですが,どのような事例でしょうか。賠償額はいくらくらいなのでしょうか。

5 親権についての相談
Q47 親権・監護権の意義
民法は,父母が離婚するときは,その一方を親権者として定めなければならないものとしています(民819条1項・2項)。
では「親権」の内容はどのようなものでしょうか。
また,子の養育監護に関し,親権とは別に「監護権」という用語が用いられることがありますが,「監護権」とはどのような内容を持
つのでしょうか。
Q48 親権者指定の判断基準
離婚に際し,父母の一方を親権者として定める場合の判断基準はどのようなものでしょうか。

6 養子縁組解消の相談
Q49 連れ子離婚と養子縁組の解消
依頼者(妻)から夫との離婚の相談を受けた際,同時に依頼者の連れ子と夫との養子縁組の解消についても相談を受けました。夫は連れ子をとてもかわいがっており,離縁に応じてくれるかわからないとのことで,どのような段取りで養子縁組を解消すればよいのでしょうか。また,養子縁組が特別養子縁組だった場合の留意点はありますか。

Ⅲ 別居中・別居後の相談
1 別居費用(婚姻費用分担請求)の相談

Q50 婚姻費用の請求
依頼者(妻)は,同居する夫との生活に限界を感じ,子ども2人を連れて別居をしたのですが,月収(パート)は会社員である夫の3分の1以下です。賃貸物件の家賃や駐車場代,依頼者や子どもたちの食費等を考えると,別居中の生活費には大きな不安があり,これら別居中の生活費(婚姻費用)を確保したいと相談を受けたのですが,どうすればよいでしょうか。
Q51 婚姻費用分担額の具体的算定
依頼者(妻)の夫は自営業者ですが,義務者が給与所得者の場合と自営業者の場合で婚姻費用分担額について違いがありますか。
依頼者は結婚前は正社員として 年ほど勤務していましたが,夫と同居時は専業主婦で,夫からの暴力によりうつ病を発症してしまい,今は実家で療養中です。夫は,依頼者は働けるはずなのに怠けていると主張するのですが,依頼者の収入はどのように評価されるのでしょうか。
Q52 婚姻費用における住宅ローンの考慮
依頼者(夫)は,自宅を出る形で別居を始めたのですが,妻は従前の自宅に住み続けています。自宅の住宅ローンは依頼者が全額支払っているのですが,住宅ローン支払額は,婚姻費用の金額を定めるのに考慮されるのでしょうか。
Q53 算定表における教育費の考慮
依頼者(妻)の長男は,別居後有名私立中学校に通っています。私立中学進学にあたり夫も賛成していました。算定表は公立中学の学費を想定して作られているとのことですが,私立中学の学費は別途求めることができるのでしょうか。
Q54 有責配偶者からの婚姻費用分担請求の可否
依頼者(夫)は,妻から婚姻費用分担請求調停を申し立てられています。妻は不貞を認めているのですが,依頼者が追及すると子どもを連れて別居してしまいました。このような場合でも,婚姻費用分担請求に応じなければならないのでしょうか。
Q55 婚姻費用における前妻への養育費支払いや同居親の介護費用の考慮
依頼者(夫)は,妻や子と別居中で,妻からは婚姻費用分担請求を受けています。依頼者は,前妻との間の子の養育費として調停で決まった額である月額4万円を毎月支払っており,また,同居する80歳(年金収入月額7万円程度あり)の母の生活費も出しています。これらの点は,婚姻費用算定にあたり,考慮されないのでしょうか。
Q56 2000万円を超える収入がある場合の婚姻費用の算定
依頼者(妻)の夫はIT 会社の社長を務めており,年収は3000万円を超えます。婚姻費用の算定表では義務者の収入の上限が2000万円となっているのですが,このようなとき,婚姻費用はどのように算定するのでしょうか。

2 別居後特有の財産分与の問題
Q57 特有財産性,財産分与対象性が問題となる場合
結婚後も独身時と同じ預貯金口座を利用していると依頼者から財産分与についての相談を受けた場合,独身時代に貯めていたお金は夫婦共有財産ではないとどう相手方に主張しますか。子ども名義の預貯金は,財産分与対象財産になるのでしょうか。また別居直前に,妻が生活のために夫名義の口座から200万円を引き出したと依頼者が言っているのですが,財産分与への影響や法的リスクはあります
か。
58 ローン債務者ではない配偶者が住宅の取得を希望する場合
夫が自宅を出て行き,別居中の依頼者(妻)から財産分与の相談を受けました。
住宅は夫名義で,不動産時価額は1500万円です。自宅には,夫を債務者とする住宅ローンが残っており,別居時の住宅ローンの残高は 万円でしたが,別居後も夫の口座から引き落としがされています(清算時の残高500万円)。現在は依頼者と子どもが自宅で暮らしています。依頼者はこのまま離婚後も自宅に住み続けることを希望していますが,可能でしょうか。
Q59 過去の未払婚姻費用の支払いと扶養的財産分与
依頼者(妻)は夫から離婚を請求されたのですが,夫婦の間にめぼしい財産はなく,別居後,婚姻費用の支払いがなされていなかったため,未払いの婚姻費用を財産分与請求の中で考慮できないかと相談を受けたのですが,どう対応したらよいでしょうか。また,依頼者はこれまで長年専業主婦として生活しており,今は病気のために働くことも困難な状況です。年金分割でもらえる年金もわずかであり,今後の生活に不安を抱いています。この場合,財産分与で考慮してもらうためにどのような主張が必要でしょうか。
Q60 相手方による財産処分と保全の必要性
財産分与の具体的内容がまだ決まっていないため,その前に,夫が財産を処分してしまわないか心配だという相談を依頼者から受けたのですが,どう対応したらよいでしょうか。

3 別居後の子の監護・引渡しの相談
Q61 子の引渡しのための手続選択
相手方(夫婦の一方)が子を連れて別居してしまったと依頼者から相談があった場合,子を連れ戻すにはどのような法的手続を取ればよいでしょうか。
Q62 監護者指定・子の引渡しの審判手続
依頼者から相談を受け,監護者指定・子の引渡しを求める家事審判の手続を行う場合,具体的な審理の流れはどのようになるのでしょうか。
Q63 監護者指定の基準等
監護者指定は,家事審判において,どのような基準や考慮要素で判断されているのですか。

4 別居後の子どもとの面会交流の相談
Q64 面会交流の種類等
子を監護している親に依頼者が面会交流を求めるにはどうしたらよいですか。また,面会交流の方法にはどのようなものがあるのか,父母以外の第三者が面会交流を求めることができるのでしょうか。
Q65 面会交流調停の流れと運営
面会交流調停事件を申し立てた後,どのように調停は進められるのですか。近時,また,面会交流調停事件は家庭裁判所でどのように運営されているのでしょうか。
Q66 試行的面会交流の実施
試行的面会交流の実施を打診されました。試行的面会交流の意義や実施する目的,行う際の注意点はどのようなものがありますか。
Q67 面会交流調停条項の取決め
面会交流調停の条項を取り決める際の留意点を教えてください。

5 別居中の子の妊娠
Q68 別居中に夫以外の男性の子どもを妻が妊娠した場合
依頼者(妻)は,夫からのDV 被害から逃れて別居していましたが,ある男性と交際するようになり,その男性(交際相手)の子どもを妊娠しました。子どもを出産した場合,交際相手を父親として届け出ること,戸籍に記載することはできますか。それとも,別居中の夫がこの子どもの父親ということになってしまうのでしょうか。
Q69 別居中に夫の子を妊娠し,人工妊娠中絶したい場合
依頼者(妻)は,夫から日々身体的暴力のみならず精神的暴力,性的暴力を受けています。性行為も強要され,依頼者が拒否しても,暴力によって強引に性行為をします。避妊をお願いしても,避妊もしてくれません。離婚を考えていたところ,同意のない性行為により妊娠してしまいました。中絶するには夫の同意が必要なのでしょうか。

Ⅳ 事件係属中特有の悩ましい相談
1 受任後のトラブル

Q70 相手方からの弁護士業務妨害
離婚事件受任後,相手方本人が,突然事務所に押しかけてきたり,執拗に電話をかけてきて,直接交渉を求めてきます。この場合,どうすればよいのでしょうか。
Q71 懲戒事件
離婚訴訟の最中に被告の勤務先に源泉徴収票の送付を求める書面を送ったところ,懲戒請求の申立てをされました。どの程度の行為が懲戒事由になるのでしょうか。

2 受任手続中の対応
Q72 養育費と児童扶養手当
依頼者(妻)は,現在,夫との間で離婚調停中ですが,親権について依頼者と夫との間で養育費の金額をめぐって争いがあります。子は3人(17歳,13歳,11歳)です。双方とも給与所得者で,夫は,離婚をすると手当削減により年収が減る,離婚後は依頼者が児童扶養手当を受給できるはずだという主張をしているのですが,どのように養育費を定めるのがよいでしょうか。
Q73 養育費における私立学校費用の考慮
依頼者(夫)は,現在離婚調停中で,私立高校に通う長男は別居中の妻が監護しています。妻は,私立高校の学費を養育費に上乗せ請求してきたのですが,学費についても負担を考えなければならないのでしょうか。また,長男に障がいや持病がある場合,どう考えればよいでしょうか。
Q74 離婚の成立と未払婚姻費用の支払い
依頼者(妻)はこのほど,協議離婚が成立しましたが,離婚成立時点で,婚姻費用分担請求調停で決まった夫の婚姻費用未払い額が50万円ありました。夫は,離婚が決まったのだから婚姻費用の支払い義務はなくなったと主張しているのですが,未払い費用は請求できないのでしょうか。

Ⅴ 取決め・離婚後の相談
1 離婚後の婚姻費用・養育費の相談

Q75 離婚後の養育費請求の手続
依頼者(妻)は,前月,協議離婚で夫と離婚し,その際,2人の子どもの親権者は依頼者になりました。もっとも,養育費については何も合意していないため,依頼者は元夫に対してどのようにして養育費を求めていけばよいでしょうか。また,もし,離婚前の相談であったらどのように合意すればよいのでしょうか。
Q76 養育費の減額請求
依頼者(元妻)は,夫と調停離婚し,その際,長男の親権者を依頼者とし,養育費を月額5万円と定めました。その3年後,元夫が再婚し,新たに子が1人誕生したことを理由に養育費減額を求めてきたのですが,元夫の主張にどう対応すべきでしょうか。
Q77 連絡の取れない相手と養育費の支払確保
依頼者(元妻)は,離婚調停で子2人の養育費を1人当たり月額5万円と定めました。元夫は,最初の1年くらいは取決めどおりに支払っていたのですが,だんだんと支払いが遅れるようになりました。
無料通話アプリで催促しても,既読にはなるのですが返事がないそうです。なお,元夫は最近転職したらしく,どこで働いているのかはわからない,という相談がありました。この場合,どのような対応がありますか。
Q78 滞納された養育費の消滅時効
依頼者(元妻)は,2014年4月,元夫の激しいDV を理由に離婚調停・訴訟を経て,依頼者を長男(当時7歳,2007年4月生まれ)の親権者とし,養育費を月額5万円(期限は毎月末日,終期は長男が満20歳に達する日の属する月まで)とする判決が確定しました。
養育費は2015年4月分までは支払われていたのですが,その後は滞るようになり,2016年4月からは完全に止まりました。DVを受けていたことから依頼者は元夫に居場所を知られるのが怖く,これまで滞納分の請求をしていなかったのですが,2022年4月,長男が15歳となり高校入学を控え,養育費を判決どおり支払ってほしいと相談を受けたのですが,滞納していた養育費の分も含めて全て請求できるのでしょうか。

2 取決め・離婚後の親権者変更・子の引渡し等
Q79 子の引渡し審判確定後の強制執行
子の引渡しを命じる家事審判が確定しましたが,相手方は任意に応じてくれません。このようなとき,どのような手続を取ればよいのでしょうか。
Q80 面会交流調停取決め後に子どもに会わせてもらえない場合の履行確保
面会交流を調停で取り決めましたが,相手方に子どもと会わせてもらえないなどの場合,相手方に対しどのような対応方法がありますか。また,強制執行(間接強制)はどのような場合に認められるでしょうか。
Q81 離婚後の親権者の変更
離婚に際し,指定された親権者を,後に他方の親に変更することはできますか。その場合の手続及び基準はどのようなものでしょうか。
Q82 離婚後の子の引渡し請求
離婚の際,親権者になった依頼者が,親権者とならなかった相手方から,あるいは相手方の両親(子から見た祖父母)から子を連れ戻すには,どのような法的手続を取ればよいでしょうか。

Ⅵ 事実婚・同性パートナー間での相談
1 内縁・事実婚の相談

Q83 内縁・事実婚の法的問題
依頼者から法律婚をしていないパートナーとの関係解消について相談を受けました。同居しているパートナーとの関係が,内縁や事実婚あるいは同棲に当たるかはどのように判断すればよいのでしょうか。また,内縁や事実婚の場合,どのような法的問題が生じますか。
Q84 事実婚解消時における相手方への請求
依頼者は,友人たちを呼んでA男と結婚パーティーを開き,夫婦として生活してきましたが,考えがあって婚姻届は出しませんでした。
A男は外で働き,依頼者はいわゆる専業主婦をしていました。ところが,数年後,A男は別のB女と恋愛関係になって家を出て行き,生活費も入れなくなってしまったため,依頼者としてはA男に帰って来てほしいが,それが難しいならば,誰に何を請求できるのかと相談を受けました。この場合,どのような手続を取ることができるのでしょうか。

2 同性パートナー間の相談
Q85 同性カップルの法的保護の現状
同性パートナーをもつ依頼者から,パートナーシップ制度についての相談があったのですが,わが国では同性カップルの法的保護は,現在どのようになっているのでしょうか。
Q86 同性パートナーへの慰謝料請求・財産分与
依頼者は同性婚パートナーと同居して共同生活を営んでいましたが,パートナーが第三者と性的関係を持ったことが原因で不和となり,パートナー関係を解消することとなりました。依頼者はパートナーと第三者への慰謝料請求と財産分与請求を考えていますが,これらの請求をする上での留意点は何でしょうか。
Q87 同性パートナーへの相続・遺言
同性パートナーをもつ依頼者から,依頼者の収入で生活している同性パートナーへの相続の可否や,遺言についての相談を受けたのですが,どのような対応ができるでしょうか。また,同性パートナーを受取人にした生命保険に加入する場合の留意点は何でしょうか。
Q88 同性パートナーとの養子縁組と離縁
同性パートナーと養子縁組をしている依頼者から,パートナーが第三者と性的関係を持ったことで不仲となった場合,パートナー関係だけではなく,養子縁組も解消したいと相談を受けました。同性パートナー間での養子縁組を解消するに当たっての留意点は何でしょうか。
Q89 同性パートナー及びその連れ子の医療行為の同意権
同性パートナーの子どもと3人で暮らしている相談者から,同性パートナーが留守の時に子どもが事故に遭って,手術が必要になった際の医療行為についての同意や,子どもが未成年のうちに同性パートナーが亡くなった場合の後見について相談を受けたのですが,これらの問題についての留意点は何でしょうか。
Q90 同性パートナーとの任意後見契約の解除
依頼者は,事故や病気で意思能力が失われた場合に備えて,財産管理をしてもらうための任意後見契約を同性パートナーと締結していたのですが,最近よくけんかをするようになり,後見契約を解除して別れたいと相談を受けました。任意後見契約を解除する上での留意点は何でしょうか。

事項索引
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