はじめに
平素より「住民行政の窓」をご愛読賜り誠にありがとうございます。
現在我が国が,少子化による急速な人口減少と高齢化という未曾有の危機に直面している中で,自治体は,住民の暮らしと地域経済を守るために不可欠な存在として,行政上の諸課題に的確に対応し,持続可能な形で,質の高い行政サービスを提供することが求められています。
このような問題意識の下,総務省では,平成29年10月2日に「自治体戦略2040構想研究会」を発足し,全16回にわたり開催された研究会での議論の成果として,平成30年4月26日に第一次報告,平成30年7月3日に第二次報告を公表しました。
第一次報告では,各自治体の各行政分野において2040年頃に生じると見込まれる課題の整理及びその対応のあり方について,第二次報告では,課題に対応する施策の機能を最大限発揮できるようにするための自治体行政のあり方に関し行われてきた議論の成果がとりまとめられています。
今後,各自治体におかれましては,迫り来る危機に対して,行政が直面する課題について議論や検討をより一層深め,実効性のある制度や施策を構築していくことが重要になっていくことと存じます。
そこで,今回の「住民行政の窓」増刊号では,『「自治体戦略2040構想研究会」資料集』と題し,今後進めていく議論や検討の一助となるよう,この第一次報告・第二次報告についてまとめることといたしました。総務省自治行政局2040戦略室植田昌也室長よりご寄稿賜り,第一次・第二次報告の概要についてご紹介いただくとともに,第一次報告・第二次報告は,概要と本文ともに掲載いたしました。
この増刊号の刊行が,これからのまちづくりの担い手となる皆様に資する資料になりますれば,これに過ぎるものはございません。
最後になりましたが,貴重なご意見等をお寄せくださる読者の皆様に厚く御礼申し上げます。今後ともご指導ご叱正をいただきますよう,よろしくお願い申し上げます。
平成30年12月
住民行政の窓 編集部