家庭の法と裁判2024年4月号<特集:親子法改正に関する最新の実務と動向>vol.49

本体 ¥ 1,800
¥ 1,980 税込

著者:家庭の法と裁判研究会/編
判型:B5判
ページ数:208頁
発刊年月:2024年4月刊
ISBN/ISSN:978-4-8178-4947-2
商品番号:31009
略号:家判

商品情報

家事事件・少年事件の最新動向を追う唯一の判例雑誌

目次

◆特集 親子法改正に関する最新の実務と動向
親子法改正の概要─親子法と「子の利益」
 一橋大学大学院法学研究科准教授 石綿はる美
嫡出推定・否認制度改正の実務上の留意点
 弁護士 飯岡久美
生殖補助医療関係について─生殖補助医療法とその改正
 慶應義塾大学大学院法務研究科教授 西希代子
児童福祉の目指すもの 〜子ども復権のためのアドボカシー〜
 港区児童相談所児童相談課児童福祉係係長 佐藤靖啓

◆最高裁判例(1件)
❖性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律3条1項4号と憲法13条
(最大決令和5年10月25日 性別の取扱いの変更申立て却下審判に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件)
(参考)原 審 広島高等裁判所岡山支部令和2年9月30日決定
    原々審 岡山家庭裁判所令和2年5月22日審判

◆家事関係裁判(3件)
❖当事者間の合意に基づいて養育費の支払を求める場合には,地方裁判所に対して訴えの提起をして判決を求める民事訴訟手続によるべきであって,家庭裁判所に対して家事審判の申立てをすることはできないとして,原審判を取り消して申立てを却下した事例
(東京高決令和5年5月25日 養育費審判に対する抗告事件)
(参考)原 審 千葉家庭裁判所松戸支部令和4年9月16日審判

❖相手方が別居中の妻である抗告人に対し,主位的に民法752条(夫婦の協力扶助義務)に基づき,予備的に民法766条(離婚後の子の監護に関する処分)の類推適用により,相手方の求める「養育計画」に従って親権を共同行使せよとの審判を求めた事案において,民法752条を根拠規定とする審判は,夫婦関係それ自体に関するものであり,相手方の求める処分については,その内容に応じて民法766条の類推適用を根拠とすべきであるなどして,相手方の主位的請求を却下した原審判の判断を維持し,予備的申立てについては,現状の面会交流の内容に照らし,原審判を一部変更した事例
(東京高決令和4年3月17日夫婦間の協力扶助に関する処分審判に対する抗告事件)
(参考)原 審 東京家庭裁判所立川支部令和3年11月30日審判

❖妻である原告が夫である被告に対して提起した離婚訴訟において,原告が,被告が別居後に行ったとする種々の行為について離婚慰謝料の支払を求めたところ,別居の時点で婚姻関係が既に破綻していたことから,被告が別居後にしたとされる種々の行動は離婚慰謝料の発生事由とはならないと判断された事例
(東京家判令和4年7月7日 離婚等請求事件)

◆少年関係裁判(2件)
❖強制わいせつ,迷惑防止条例違反保護事件において,相当長期の処遇勧告を付して第1種少年院送致とした原決定について,処分の著しい不当等はないとして抗告を棄却しつつ,比較的長期の処遇による教育を実施することが相当と説示した事例
(大阪高決令和5年6月26日 第1種少年院送致決定に対する抗告申立事件)

❖少年が,友人らと共謀の上,廃業したホテルに侵入し,ライターで点火して1室を全焼させるなどした建造物侵入,非現住建造物等放火保護事件ほか1件の事案において,犯行動機,態様等の犯情に加え,保護処分歴がないことや犯行後の情況,少年の性格,年齢及び環境等を考慮して刑事処分以外の措置を相当と認め,少年を2年の保護観察に付し,収容可能期間を1年間と定めた事例
(宮崎家決令和4年7月14日建造物侵入,非現住建造物等放火,器物損壊保護事件)

◆解説
氏名の振り仮名の法制化に係る戸籍法改正の概要と実務への影響等
 法務省民事局民事第一課長 櫻庭倫
 法務省民事局参事官 国分貴之
 横浜地方検察庁検事(前法務省民事局戸籍企画官兼局付) 長橋佑里香
 
◆連載
少年実務 THE BASICS AND BEYOND
第11回 座談会 非行事実に争いがある事件の審理
 司会・座談会企画担当 さいたま家庭裁判所部総括判事 加藤学 ほか

外国少年司法事情
 第38回 北欧  スウェーデンの地方裁判所の実情
 早稲田大学社会安全政策研究所招聘研究員 廣瀬健二

少年矯正の現場から
第27回 少年院在院者に対する少年鑑別所による伴走型支援─近隣の少年院と少年鑑別所の試み─
 仙台少年鑑別所首席専門官 齋藤敏浩

民事信託と後見制度を併用する場合の諸問題 
 第6回 受託者による濫用・不正行為への対応②
 日公連民事信託研究会,日弁連信託センター

大相続時代と登記実務
 第5回 相続登記の申請義務化と相続人申告登記制度について
 司法書士 里村美喜夫

家庭裁判所事件の概況(1)─家事事件─
 最高裁判所事務総局家庭局

PAGE TOP