在留
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4 はしがきにとの考えから,制度の概要と全体像を解説することを目的としています。ところで,1983(昭和58)年に初版が刊行された本書の最新版である9訂版の発行は,2013(平成25)年7月のことで,それまでの間は平均すれば4年ごとに改訂版が出てきたことになります。しかし,9訂版からは既に10年以上の月日が流れ,その間には,最近のものから遡って挙げていくと,2023(令和5)年の補完的保護制度及び収容規定を中心とした退去強制手続の大幅な見直し,2018(平成30)年の在留資格「特定技能」の創設及び法務省入国管理局の同省入管庁への昇格とそれに伴うその担当業務の拡大,2016(平成28)年の在留資格「介護」の創設,偽装滞在者対策の強化のための罰則・在留資格取消事由の整備及び技能実習法の制定,2014(平成26)年の在留資格「高度専門職」及び船舶観光上陸許可の新設,自動化ゲート利用対象者の拡大,在留資格「技術」と「人文知識・国際業務」の統合,在留資格「投資・経営」から「経営・管理」への変更,乗客予約記録に係る規定の整備などがありました。さらに,去る6月には,入管法及び技能実習法の改正のための2法案が国会で成立し,現行の技能実習制度に代わる育成就労制度の創設,在留カードと個人番号カードの統合及び永住許可の基準の法定化と取消し事由の新設が3年以内に実施されることになっています。本書は,これら2つの未施行の法律を除き,こうした外国人の入国・在留を巡る最近の関係法令の改正を踏まえ,2024(令和6)年6月末日までの新たな規定や手続について説明を加えたほか,装いを新たに『外国人のための入国・在留手続の手引(10訂版)』として,こ

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