全訂第三版補訂 相続における戸籍の見方と登記手続
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昭和六一年四月一日に刊行された本書は、関係者の厚いご支援が相変わることなく、登記実務の多様化、複雑化に対応すべく、増補版、さらには新版を重ね、刊行より既に一九年余を経過しました。その間、相続関係業務に関与される多くの方々のご利用をいただくとともに、多くのご助言、ご批判を賜ったことは著者として望外の幸せであり、ここに深甚なる感謝の意を表する次第であります。相続実務の適正円滑な処理は、関係する民法などの実体法並びに不動産登記手続法令及び戸籍法令の充分な研究のうえ、これを具体的に完結するには、その大前提として相続人の探索と確認が必須であります。それゆえ、本書の編集は刊行以来の基本的方針として、より多くの事例を提供することにより理解を深めていただき、実務の適正円滑な処理にいささかなりとも役立つことを念願としてきたものであります。ところで、不動産登記法の改正法が、平成一七年三月七日施行されるに伴い、不動産登記申請の書式も社会の傾向にならい横書き化が法務省から推奨されるに至りました。そこで、本書も実務処理の便宜を考慮して、書式を活用する第七以下を横書きに改めました。また、右の改正に伴い書式の内容も変更されることになりましたが、それらについては、法務省のホームページに掲載の書式を参考とさせていただいたほか、改正法施行後に刊行された諸先生方の文献等も参考にさせていただきました。ここに諸先生方に対しまして深く敬意を表します。右の改正に伴う登記申請の内容等の変更については、改正法施行後まだ日も浅く、筆者の取扱事例もそんなに多くないことや筆者らの力量不足等から十分に意を尽くせない点が多いことを感じますが、その点については、本書をご利用されます方々のご批判、ご叱正を仰ぎ、更に充実を期していきたいと思っております。なお、個人情報の保護に関する法律の施行に伴い、戸籍情報の保護についてもより徹底する趣旨から、戸・除籍謄全訂版の刊行について13  全訂版の刊行について     

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