第1章 目的に合った定款事例をみつけるヒントQ7 当社は、株式会社ですが、会社法対応の定款の整備を怠っていました。今般、定款の整備を行いたいのですが、おすすめの定款事例及び注意点を教えてください。A7 基本型は、「公開会社でない株式会社」&「取締役会設置会社」ですが、必ず株式譲渡制限規定の有無を確認してください。株式譲渡制限規定を置いていなければ、「公開会社」です。 また、この機会に、機関設計の思い切った変更等、大幅なリニューアルをしておくべきです。定款変更後に取締役会を置く場合の定款事例は、「B-1」タイプ等であり、取締役会を置かない場合の定款事例は、「A-1」タイプ等です。 会社法整備法によるみなし規定を遺漏しないように注意してください。Q8 当社は、特例有限会社ですが、会社法対応の定款の整備を怠っていました。今般、定款の整備を行いたいのですが、おすすめの定款事例及び注意点を教えてください。A8 基本型は、「公開会社でない株式会社」&「取締役会設置会社でない株式会社」です。ただし、株式譲渡制限規定の内容(会社法整備法9条)及び特別決議の要件(会社法整備法14条3項)に注意する必要があります。 したがって、「L-1」タイプがおすすめです。Q9 当社は、特例有限会社で、今般通常の株式会社に移行する予定です。おすすめの定款事例及び注意点を教えてください。A9 通常の株式会社への移行に際し、取締役会を置く場合の定款事例は、「B-1」タイプであり、取締役会を置かない場合の定款事例は、「A-1」タイプです。移行後に上場を視野に入れているのであれば、前述(A3参照)のとおり、取締役会設置会社「C-3」タイプにしておくべきです。 なお、移行に際して取締役会設置会社となる場合には、定款の附則で、代表取締役の氏名を直接定める必要があります。348
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