定款
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推薦のことば 定款の記載は、会社経営の基盤を明らかにする情報の源であり、その規模や目的に応じた会社運営を行うために、会社定款が果たす役割は、ますます重要となっています。 私たち公証人は、株式会社等の定款認証に携わっていますが、平成18年に施行された会社法による定款自治の拡大等を受けて、株式会社の設立件数も大幅に増加しています。 そして、平成30年11月からは、マネー・ローンダリング等の抑止を目的として、公証人が、株式会社等の定款認証に当たって、その実質的支配者となるべき者が暴力団員等に該当しないかどうかのチェックを行うことになり、そのことが、FATF(マネー・ローンダリングに関する金融活動作業部会)からもベストプラクティスとして国際的に高い評価を受けています。また、平成31年3月からは、テレビ電話を使用した電子定款認証の制度が開始され、嘱託人等が公証役場に赴かなくても定款認証を受けられるようになり、その利用件数は増加を続けています。さらに、令和3年2月からは、定款認証と設立登記のオンライン申請が同時に行えるスーパー・ファストトラック・オプションが開始されました。このように、定款認証の制度自体も、時代の要請に応じて、大きく変化してきています。 また、会社法は、コーポレート・ガバナンスの強化等を目指して、これまで幾度も改正されてきましたが、この度の令和元年12月に制定された改正法は、株主総会資料の電子提供制度の新設、株主提案権の濫用的な行使の制限、取締役の報酬等及び社外取締役に関する規律の見直し等の多くの内容を有しており、会社実務に大きな影響を与えるものです。 本書は、令和元年の会社法改正を踏まえて改訂された第4版であり、会社定款の構成や定款の作成方法から認証手続に至るまでの解説、種々の機関設計に応じた多数の定款文例及び解説、定款変更手続の解説等が掲載されており、大変参考になると思われます。さらに、外国人や外国法人が発起人の場合における必要書類(外国で入手すべきも推薦のことばi

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