17_法テ
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はしがき3 これまで,法律事務職員の研修制度の運営は各単位弁護士会に任されており,東京・大阪のような大都市圏では,単位弁護士会独自の研修が行われていましたが,大多数の地域で全く行われていないのが実情でした。このような格差を解消し,地方都市でも研修の機会が与えられるように,2008年10月より,日本弁護士連合会において「事務職員能力認定制度」がスタートしました。 数年前より個別に法律事務職員の自主ゼミに参加したり,チューターをしたり,さらに昨年は,縁あってこの「事務職員能力認定制度」の研修講師を担当する機会を賜り,多くの現職法律事務職員の皆様と接する機会に恵まれました。 そのときに参加者や受講者の多くから,「もっとくわしいマニュアルがほしい」「すべてのことについて書いてある本がほしい」「わからないことがすぐに引ける辞典のような本がほしい」などの要望を聞きました。多くの人は,実務に当たるうえで,わからないことがあると,「なにを調べればいいのか」「どうすればよいのか」「どこに聞けばよいのか」という問題に直面するようです。一般には,弁護士に聞けば解決するように思われがちですが,弁護士の実務と法律事務職員の実務は異なり,細かな事務手続などについては弁護士も知らないことが非常に多く,弁護士の指導を仰げないというのが現実です。は し が き

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