第3版補訂 戸籍の重箱
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1 氏名の文字の確定2 文字の種類7○ 誤 字 辞書に載っていない誤った文字のことです。たとえ辞書に載っていても,「譌や「略字」は誤字です。○ 俗 字 「俗字」とは,本来の字形が長い使用の間に省略され,定着してしまっているものをいいます。もともとは「誤字」の仲間でしたが,使用されることが多く,社会 戸籍は公簿です。公のものではありますが,個人の氏名や身分関係を記載するという特徴から,個人の思いがいっぱい詰まったものだともいえます。氏名の文字は,その人が社会生活を営む上で最も大切なものだといっても過言ではありません。しかし,戸籍の長い歴史の中で,氏名の文字の取扱いがたびたび変わり,この文字の取扱いの変更が,窓口や記載を担当する私たちを大いに悩ませます。 「手書き」から始まった戸籍の記載は,戸籍担当者の「書き癖」や,届出人本人の誤った届出などによって,辞書に載っていない文字,いわゆる「誤字」が発生する結果になりました。平成2年10月20日民二第5200号通達(以下「平成2年5200号通達」という)からは,急速に,この「誤字の解消」がされてきましたが,窓口では「勝手に私の文字を変えた。」との苦情が後を絶ちません。文字についての勉強をして相手の方に納得してもらう力を養いましょう。ここでは,最低限知っておかなければならない文字の知識を述べることにします。 戸籍に,例えば,ある人の氏名の文字が正字,俗字,誤字のように混在している場合は,以下の欄でその人の文字を確定します。○ 氏の文字 その人の氏の文字は,戸籍の「筆頭者欄」の文字です。○ 名の文字 その人の名の文字は,戸籍の「名欄」の文字です。第2 文字のはなしかじ字」壱の重(基本の箱)第2文字のはなし

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