v 近年,日本に在留する外国人は増加を続けており,出入国管理及び難民認定法の大改正が行われた平成元年末の在留外国人(外国人登録者数)は984,455人でしたが,平成21年末の在留外国人は2,186,121人で,20年間に1,201,666人の増(約2.22倍)となっています。 このように,人の国際化が進展するに伴い,私たちの身近なところで……隣近所,職場,学校その他市民生活の諸分野さらには家族の一員として……外国人が生活,活動していることは珍しいことではなくなり,外国人との共生が現実のものとなっています。 これまで,多くの日本人にとって,外国人とは無縁であり,その存在に無関心であり,出入国管理制度についての知識もあまり必要としませんでしたが,在日外国人が増加するに伴い,出入国管理制度についての知識が必要となってきています。 これら日本を訪れ,日本に在留する外国人の出入国,在留を管理する法令として「出入国管理及び難民認定法」があり,また,平成21年7月,「出入国管理及び難民認定法及び日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法の一部を改正する等の法律」が公布され,外国人登録法に代わり「在留カード」制度が出入国管理及び難民認定法に取り入れられ,在留管理のシステムも大きく変わろうとしています。出入国管理及び難民認定法等の関係法令は複雑,難解で,用いられる専門用語は一般の方々には馴染みがなく,さらに度重なる改正によって条文が複雑にからみ合っていますので,条文を一度や二度読んでも理解することは容易ではありません。現に法律の専門家からもごく初歩的な事柄について質問を受けることも珍しくありません。 本書の執筆に当たり,わかりやすく平易に説明するよう努めましたが,その分,法令の説明としては,厳密に言えば,不正確になるのは致し方のはじめにはじめに
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