i 平成23年10月に初版を発行してから10年余が経過しました。この間、多くの方々に本書を御利用いただき、著者として望外の喜びを感じております。また、このことは、「行政事務は文書に始まり文書に終わる」と言われるように、公務員等にとって、公用文の書き方が重要で大切であることの証左であろうと思われます。 ところで、令和4年1月7日に「公用文作成の考え方」(文化審議会建議。以下「文化審議会建議」という。)が公表されました。文化審議会建議では、多様化する読み手に対応するため、法令や告示、通知等については公用文表記の原則に従って書き表すとしつつも、広く一般向けの解説・広報等(法令や政策等の解説、広報、案内、Q&A、質問等への回答)については読み手とのコミュニケーションとして捉え、特別な知識を持たない人にとっての分かりやすさや親しみやすさを優先し、書き表し方を工夫するとともに、施策への関心を育むよう工夫することとされました。 また、これまでは、横書き文書の読点は「,」(コンマ)が原則となっていましたが、文化審議会建議では、読点には「、」(テン)を用いることが原則(横書きでは「,」を用いてもよい。)とされました。 そこで、文化審議会建議を踏まえ、各府省庁等が作成する様々な文書それぞれの目的や種類に対応できるよう、前版を大きく書き改めました。公務員を始めとして私たちが文章を書くに当たって、大いに参考になると思われます。 本書が前版と同様、多くの方々に有用の書として御利用いただければ幸いです。 なお、日本加除出版株式会社の盛田大祐氏、柳井雅氏、井出美緒氏には、本書の改訂に当たり多大なる御協力をいただきました。ここに厚く御礼を申し上げます。 令和4年9月渡 辺 秀 喜第3版 は し が き
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