第2版はしがき伊藤秀城平成30年3月本書を上梓してから6年が経過しており,その間,■民法の一部を改正する法律■が平成29年5月26日に成立し,同年6月2日に■布され,一部を除いて,2020年4月1日に施行される。そして,第7節の賃貸借についても,これまでの判例の内容に基づいたものに改正されているが,借地借家契約において,この改正内容に反する特約を設けた場合には,その特約の効力が問題となるであろう。ところで,今回の改訂版は,さらに必要と思われる判例を加えるとともに,特に,サブリース契約における原賃貸借契約と転貸借契約の関連する問題や,原賃貸借契約の■新拒絶と正当事由というような問題について,若干の判例を示し,サブリース契約において実際に行われているフリーレント(賃料の一定期間免除)についても判例を挙げてみた。サブリース契約については特約条項が設けられることが多く,まだまだ様々な問題が生じてくるのではないかと■えているが,■争解決の端緒になればと思う次第である。また,末尾に和解条項及び調停条項の例をさらに加え,実務において作成する際の参■になればと■えるものである。最後に,本書の改訂版を上梓するに当たっては,日本加除出版株式会社編集部の前田敏克さんに大変お世話になり,心からお礼申し上げます。第2版はしがきi
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