自転車
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 平成25年3月 簡易裁判所における民事交通事件訴訟の多くは物損事故に関するものであるが,事故態様は様々であり,物証も少なく,解決に苦慮することもままある。そして,事故態様が明らかでないと,当然,過失相殺率も決めることができないということになり,さらに,事故態様が明らかになったとしても,過失相殺率が衆目の一致するところとなるわけではない。過失相殺率については,今までに「別冊判例タイムズ」等による認定基準が示されており,実務を担当する者にとっては極めて有益な指針となっているが,実際の訴訟において,複雑な事案もある中でどのような判断がされているのか,少しでも把握できれば,それらの判例が,活きた指針となるはずである。 そこで,どのような事故態様の場合に,どのような過失相殺率が示されているかを数多く掲げることによって,紛争の解決ができればと思い,ある程度,判例を車種ごとに分類してみようと思った次第である。本書は,四輪車については,駐車場への出入りの際の事故や駐車場内での事故等に限っており,それ以外の,いわば非典型裁判例を含む,四輪車と他の車種,あるいはそれらの車種と歩行者との事故等に関するものである。 なお,本書の末尾には,交通訴訟事件における和解条項を添付したが,実務で和解条項を作成する場合の参考となれば幸いである。 最後に,本書の出版に当たっては,日本加除出版株式会社企画部の渡邊宏美さんに大変お世話になり,深く感謝します。初版 は し が き v初版 は し が き伊 藤 秀 城

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