1第1章1）例えば法学を学ぶ学生向けの雑誌である法学教室（有斐閣）でも2023年４月号（511号）より、「学校をホウガクする」とのタイトルで、学校現場を巡る法律問題に関する連載が開始されている。 スクールロイヤーという言葉の普及にも見られるように、学校現場の法律問題が注目されるようになってきた。1）以前からも、学校現場に、顧問弁護士とは別の法律家のサポートが必要であるとの指摘が潜在的にはあったが、そのニーズが、いよいよ表面化してきたといえよう。 学校は、成長の途上にある子どもたちが、いろいろな活動にチャレンジする場であるから、その過程での事故や人間関係上のトラブルは、不可避であり、日常的に生じうる。そして、そういった事故やトラブルは、出来事の法律的な評価とは別に、教育過程の一環として、学校の中で解決されてきた。そのため、学校現場への法律家のサポートは、積極的には求められていなかった。 しかし、いじめ防止対策推進法（平成25年６月28日法律第71号）の制定により、学校現場の問題が、そのまま法律問題としても扱わざるを得なくなった。そのため、現場の教職員学校における法律問題の学校における法律問題の現状と課題現状と課題
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