2ポイントは平行線~相手を説得しようとする人ほど説明9れこれ動くことは、かえって説明が散漫なものになったり、矛盾を生じるなどして、逆効果になることが多い。 学校は、相手方に理解してもらえなかったことに悩むのではなく、きちんとした説明をできたかどうかをしっかりチェックして、それができているのであれば、やるべきことはやったと考えて次に進むべきであろう。 きちんと説明したのに相手方に理解してもらえない場合、学校と相手方との議論は平行線になる。 この平行線は、何とか理解してもらいたい気持ちでいる人にとっては、自分の力不足だと、罪悪感を抱くようである。しかし、学校という場を離れて考えれば、折り合う気のない人との議論が物別れに終わることは当然である。そこでは歩み寄りができない一方、相手との亀裂を深める必要もないのだから、議論は平行線になって正解である。 平行線というと冷たく聞えるかもしれないが、学校としては、ぶれない姿勢で話し合いに臨んでいるだけのことである。これを避けて、何とか理解してもらおうとあれこれ動き始めると説明がぶれたり、脱線したりして、いつの間にか、自分の説明が破綻してしまう。これでは努力をすればするほど事態を混乱させることになりかねない。相手方も、議論が平行線で動かないとなれば、何らかの妥協をするか、訴訟に持ち込む覚悟で大ごとにするしかない。学校としては、妥協点の見えない交渉をどう打開するかに連日悩む必要はなく、学校の姿勢をきちんと示した後は、それに納得しない相手方に、その先の選択を委ねるべきなのである。第2 クレーム対応の課題がおかしくなる
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