13_学危
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2出来事の当事者はクレーム対処に向かない どこの現場でも、小さな苦情・不平のレベルの問題は、その現場の担当者が処理するのが通常である。しかし、いわばクレームというレベルになった場合、そのまま現場担当者に委ねるべきかは、難しい問題である。例えば、民間企業では、クレームの対応は現場担当者ではなく、お客様相談室で受け付けている。たる思いが クレームの原因となった出来事の担当者は、どこか忸あるし、できれば早くクレームと縁を切りたい。そのため、どうしても穏便に収めようとして、毅然とした対応ができない。それに比べると、お客様相談室は、自分が悪いわけではないので、お客様のクレームを淡々と聞き、冷静に応対しやすい。 また、クレームの原因となった出来事の担当者は、その出来事に関する事情に詳しい分、交渉の場で即答を求められやすいので、余計に冷静な対処がしにくい。 現場の担当者、あるいは出来事に詳しい人に対処させるというのは、一見、合理的なようで、実は、クレームの初期段階ではマイナスの方が大きいのである。怩じ3責任者にクレーム対処をさせてはいけない 一般に、民間企業で、「社長と話がしたい。」と言われて社長に内線をつなぐ社員はあまりいない。これに対し、「校長先生とお話がしたい。」と言われたときに校長室に電話を回すことは日常的に起こりうる。 もちろん、「後は校長にお任せします。」と言って、問題から解放されたい現場の気持ちは分かる。また、場合によっては、「校長先生が11じく第3 教職員はクレーム対処が下手?

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