増補にあたってvii 本書、「新しい家族信託」を発刊してから1年を迎えようとしているが、この間にこの本をご購入された多くの方々から、「大いに活用させてもらっている」との話を聞き、大変ありがたく思っている。 その話の中で、障害者を持つ子の親の方から「いま少し分かりやすいといいのですが」という声があり、また、税務会計の専門職の方から「まとまった『事業承継のための信託』の説明と文例がほしい」という要望があり、対応しなければならないと思っていた。 そのような折、事業承継のために信託を活用したいという相談が立て続けに複数件持ち込まれ、その中で事業承継の相談に当たる専門職の参考になるのではないかと思える証書を作成したので、これを汎用性のある文例として掲載することを企画し、増補として発行することになった。 それとともに、信託を知るうえで必要な「信託の実務的機能」や「信託財産のnobody’s property(誰のものでもない財産)」などについて、分かりやすいよう図をいくつか挿入させていただくことにした。 引き続き、本書を家族型民事信託の活用に広く役立ててほしいと願っている。 平成26年8月 著 者増補にあたって
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