全訂 新しい家族信託 (試し読み)
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4る機能を有する家族信託は、まさに家族の安定した生活と福祉を確保する財産の管理活用の制度であり、また大事な財産をしっかりと大切な人や後継者に引き渡すための財産承継(資産及び事業承継)の制度であって、これを一つの仕組みで達成するものである。だが、このことを理解している人は少ない。 したがって、この制度を知れば「ぜひ使いたい」という人は多いはずである。信託は、一般にはなじみの薄い制度ではあるが、実は奥が深く、さまざまなニーズに応えることができる魅力のある制度なのである。⑵ 我が国は、超高齢社会に突入し、身体機能や精神機能の低下した高齢者を数多く生み出している。その中には、認知症を患って、自らの身上監護(身上保護)や財産管理のできなくなっている人も数多である。同じく、知的障害者や精神障害者、高次脳機能障害者も多く、しかもその保護者自身の高齢化も進み、これらの方々の生活の支援や財産管理が大きな問題になっている。 この財産管理等については、これまで成年後見制度の問題であると捉えられていたが、ほかにもこれを支える制度がある。それが「信託第1 はじめに守る(管理)家族信託の実務的機能家族のための民事信託活かす給付身上監護(本人のため活用)(家族のため活用)(生活費・医療費等の交付)(承継贈与引渡)遺す

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