18_法裁
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3 法律事務所で弁護士が受ける仕事は,① 訴訟の提起,調停の申立てなど,(広義の意味での)訴えの提起② 裁判外の交渉(「折③ 契約書などの書類の作成,法律相談などの法律一般事務④ 弁護士会での活動など,様々です。 弁護士の事務所は,「法律事務所」という名称を使い(弁護士法20条1項),事務所を法人化しているところは「弁護士法人」という名称を使います(弁護士法30条の3)。 多くの事務所では,弁護士の他にスタッフがいます(スタッフがいない事務所もあります)。このスタッフが「事務職員」で,「事務員」「事務局」「パラリーガル」「スタッフ」など,呼称は事務所によっていろいろあります。 事務職員は,対外的に事務所のスタッフとしてみられます。一般の株式会社の社員が,対外的には,その会社と同視されるように,省庁,官署などの役所に勤める公務員が,その役所,ひいては国や地方自治体と同視されるように,事務職員の行動・言動は,事務所全体,ひいては弁護士の行動・言動とみられることがあります。その意味で,弁護士の仕事の重要性や内容を理解し,行動・言動に慎重になることが大切です。 事務職員の仕事は,弁護士の仕事のサポート,つまり,アシスト業です。平たく言えば,弁護士の仕事が円滑に進むように補助することが仕事です。法律的な業務(裁判上の代理人,法律相談など)は,資格を有する弁護士の仕事で,事務職員は,あくまでも「アシスト」「補助職」であることをしっかり認識しておくことが大切です。 弁護士も人間ですから,すべてが完璧ということはありません。特に忙しい業務のなかで,作成した書類に誤字・脱字があったり,提出手続の際に必要な添付書類がないなどの不備があることもあります。「アシスト」「補助職」という役割からすると,そのような不備を補完することができることが必要です。せっしょう衝」とよばれることもある)1 法律事務所での事務職員の仕事

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