第3版実務相続関係訴訟
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4第3版刊行に当たってにおいて,改正法の概要を紹介するとともに,各章において,遺産分割の前提問題に係る各訴訟類型ごとに改正法の具体的な内容を実務的な視点から解説している。とりわけ,遺留分減殺請求権の行使によって物権的効力が生じ,遺贈又は贈与の効力が一部無効になるとしていた旧法の規律を改め,原則金銭債権が生ずることとされた遺留分制度については,第6章において,旧版(補訂版)の記述を全面的に改め,新たな遺留分侵害額請求訴訟の要件や訴訟法上の問題点について,立法段階の議論をも踏まえて詳細に解説している。 改正相続法及び遺言書保管制度については,今後の裁判実務の動向や裁判例の集積を待って検討を要する解釈上の論点も少なくないが,遺産相続に関する紛争を取り扱う弁護士等実務家の方々の実務の指針として,本書が広く活用されるならば望外の喜びである。 本書の改訂に当たって,ご多忙の中,快く執筆を引き受けていただいた執筆者各位のご協力に心から感謝申し上げる。 また,日本加除出版株式会社編集部の松原史明,山口礼奈両氏には,本書の校正等に多大なご尽力をいただいた。ここに記して心から感謝申し上げる。 2020年4月編著者 田 村 洋 三(元名古屋高等裁判所部総括判事)編著者 小 圷 眞 史(元仙台家庭裁判所長)

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