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8章9章権利処理手続き許諾なく名誉・利用できる場合プライバシーの保護映像の編集個人情報・秘密情報放送後の対応基礎編437【5】 最高裁昭和58年10月20日判決・判時1112号44頁、判タ538号95頁、裁判所ウェブサ【6】 最高裁平成元年12月21日判決・判タ731号95頁、判時1354号88頁(長崎教師批判ビイト(医療法人十全会グループ名誉毀損事件・上告審)ラ事件・上告審)理由があります。仮に真実性だけが要件とされてしまうと、誤報の場合は、常に名誉毀損の責任を問われることになってしまいます。そうすると、名誉毀損となることを恐れて表現が萎縮してしまい、その結果、国民に伝えるべき情報まで伝わらなくなってしまうことが考えられます。したがって、そのような萎縮効果を避けるために、仮に真実性が立証できなくとも、そう信じたことに相当の理由があれば、つまり十分な資料・根拠に基づいて報じてさえいれば、名誉毀損の責任は問われないことにされているのです。 真実性も真実相当性も、報道内容全てについて必要なのではなく、報じた内容のうちの「重要な部分」についてあればよいとされています【5】。 実際の番組では、「重要な部分」がキャスターの見解を述べた部分であることもあります。しかし、事実であれば真偽を判定することが一応可能ですが、見解の場合はそれ自体の真偽を判定することはできません。したがって、キャスターが「事実」を述べたのか、「意見や論評」を述べたのかを判断し、後者である場合には、「人身攻撃に及ぶなど論評としての域を逸脱したもの」でない限りは、その論評の妥当性や適正などについては問題とされず、そうした意見の前提となっている事実関係さえ真実であるか、真実であると信じたことにつき相当の理由があればよいとされます【6】。 新聞や雑誌などと異なり、テレビ番組は、BGMやテロップといった様々な要素が次々と提供され、視聴者は、それを瞬時に理解することを余儀なくされています。 したがって、放送によって人の社会的評価が低下したと言えるかについては、「一般の視聴者の普通の注意と視聴の仕方」を基準に判断されてい10章11章12章13章14章公正な論評テレビ放送の場合の判断基準

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