1 墓地の使用契約に関する約款(使用規制)の事例Q104 解説1 使用者と墓地経営者との間を規律する法規範 公営墓地については、運営主体である地方公共団体が条例や規則を定めており、それによって使用者と墓地経営者とを公法的な関係として規律しています。 これに対して、民営(寺院を含みます。)墓地については、使用者と墓地経営者とは私法的な関係であり、両者の関係を規律するものは契約ということになります。 しかし、実際には契約書を締結しないケースも多く、墓地経営者が「規則」や「規約」等の表題を付した条項を一方的に適用していることも多く見受けられ、実態としては約款であると解されます。2 約款の内容 上述のとおり、公営墓地については地方公共団体の条例や規則で規律されていますので、以下では、私法的な関係である民営(寺院を含みます。) 公営墓地については公法的な関係、民営(寺院を含みます。)墓地については私法的な関係となり、規律の根拠は異なります。しかし、内容は類似しており、墓地使用権の内容、期間、使用料や管理料、契約解除の要件や解除後の措置等について、定められています。 また、厚生省が発表した標準契約約款もあります。第3章 お墓と契約 墓地を購入するに際しては、墓地経営者と契約を交わすことになりますが、どのような内容が規定されるのが一般的で、どのような点に気をつけたらよいのでしょうか。A
元のページ ../index.html#34