29)See California State of Secretary, Domestic Partners Registry(http//www.sos.ca. 30)ニューヨーク市は,1年の居住要件から継続的な居住要件に緩和した(http://www.けることができる29)。 ニューヨーク市は,東海岸のアメリカ最大の都市で,人口810万人である。ニューヨーク市でも,年齢が18歳以上で,双方とも婚姻関係になく,共同の責任を伴う緊密で責任ある個人的関係であり,登録時に1年以上継続して同居している場合,ドメスティック・パートナーとして市に登録をすることができる。当初は,市の職員など公務員に登録資格を制限するところも多かったが,ニューヨーク市でも,双方が市に居住し,かつ少なくとも一方が登録時に市に雇用されていることを求めている30)。ニューヨーク市の場合は,市の登録事務所(City Clerk Office)に対して,自分たちで出頭して,ドメスティック・パートナーシップの宣誓供述書(公証手続も含む)を提出するか,オンライン(電子認証のうえ)での電子申請が可能である。申請料は35ドルで,身元確認のために,ニューヨーク市発行の身分証明書,米国運輸局の運転免許証,出生証明書,パスポート,永住権カード,雇用証明書カードなどが必要である。市の職員のドメスティック・パートナーは,職務上死亡した警察官や消防署員等の死亡給付金,犯罪被害者給付金,健康保険,遺族給付などを受け取れる。ただし,一般的な労働者災害補償給付,生命侵害での賠償請求権,婚姻住宅の権利,配偶者権などは受給できない。2 各地の制度の特色と多様性 ドメスティック・パートナーシップの登録で当事者が受けうる利益や便益についても,各自治体でかなり相違がある。バークレー,サンタ・クルズ,ウェスト・ハリウッドでは,市職員のドメスティック・パートナーには,健康保険給付にも,及びウェスト・ハリウッド市では,当初から歯科診療,眼科診療等の医療保険の対象ともしていた。シアトル,マディソン,タコマ・パーク,ニューヨーク,ウェスト・ハリウッド市などでは,市の職員にはド序章 総 論gov/registries/domestic-partners-registry(2015/06/15)).cityclerk.nyc.gov/html/marriage/domestic_partnership_reg.shtml(2015/06/13))。10
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