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6 LGBTに対する最近の自治体や企業での取組58)See Lindsey Bever, Children of Same-Sex Couples are Happier and Healthier than Peers, Research Shows, The Washington Post, Morning Mix, July 7, 2014(https://www.washingtonpost.com/news/morning-mix/wp/2014/7/7/children-of-same-sex- couples-are-happier-and-healthier-than-peers-research-shows/(2014/07/07)).59)針間克巳「思春期の性同一性障害の学校現場における対応」『セクシュアル・マイノ60)2015年11月5日付朝日新聞夕刊1頁,2015年11月6日付朝日新聞朝刊38頁参照。61)「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」第4条で,性的少数者の人権の尊重を謳い,第10条でパートナーシップ証明書について定めている。また,2015年10月22日の条例施行規則で,証明書に関する細かい事項や書式についても定めている(http://www.city.shibuya.tokyo.jp/reiki_int/reiki_honbun/g114RG00000798.html)。62)「世田谷区パートナーシップの宣誓の取扱いに関する要綱」(http://www.city.setag ちが育っており,また,血縁ではなく,生殖補助医療を利用して積極的に親になろうとする自覚や責任感も高いことが,このような結果に結びついたのではないかと分析する58)。 大人のLGBTの人々が差別や偏見によって不利益を受けることを禁止したり,根絶することも大切だが,LGBTの子どもたちが幼い頃から,周囲の無理解や誤解,偏見により,自尊感情を損ない,孤立感や不安感を強めている現状は一向に改善されていない。子どもたちが,まずLGBTなどの多様な性や個性について知り学ぶ機会を作る必要があり,心ない差別的な発言や誤解をしないようにするとともに,当事者となっている子どもたちが罪悪感や孤立感を抱かないで済むような支援体制も構築する必要があろう59)。 すでに触れたように,渋谷区や世田谷区で,2015年11月5日にはそれぞれ第1号の証明書が手渡された60)。渋谷区は,「男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」を制定し,施行のための規則を制定して,同性パートナーの証明書の発行の条件や返還などについて詳しく決めた(渋谷方式)61)。これに対して,世田谷区は,区長の決裁でできる要綱という形で,同性パートナーが宣誓書を渡し宣誓書の写しと受領証が交付される方式である(世田谷方式)62)。序章 総 論リティの心理的支援』192-198頁(岩崎学術出版社,2014)。20

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