同パ
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きかけなどを丁寧に拾い集め,いかに現実の困難や課題・反対等を克服しながら,セクシュアル・マイノリティの権利保障や法的地位の獲得の歩みが始まったのか,明日からでも制度導入を検討したいという自治体関係者のみならず,広くLGBTの問題に関心をもっておられる皆さんにとっても,必読の書となるように,執筆者を選び,内容等についても推敲を重ね,平易かつ中身の充実したものに仕上げられたのではないかと自負している。LGBTの人たちは,長い間,その存在を否定され,無視され,差別され,重大な不利益を受けてきた。自治体による同性パートナーシップ制度の導入とその広がりという小さな取組が,差別の禁止や権利拡大,社会的受容,人権尊重という世界的な流れに連なってくればよい。今回の取組は,決して,私たちが目指すべきゴールではない。むしろ,多様性と寛容さ,自由と平等が実現し,1人1人の個性が輝き,自分らしい生き方が許される社会の実現のための新たな,確実な第一歩と言えるであろう。 2016年11月吉日 総  括284棚村 政行中川 重徳

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