第2節⑴ 農業法人⑵ 農地所有適格法人 農業法人という言葉は、農地法に定義されたものではなく、農産物や畜産物の生産、加工、販売等農業に関わる事業を行う法人格を持った団体の総称を意味し、その概念は非常に広いものです。 以前は、「農業生産法人」と呼ばれていたものであり、平成28年4月1日施行の農地法改正により「農地所有適格法人」と呼ばれるようになるとともに、その要件が見直されました。法人が6次産業化等を図り経営を発展させやすくする観点から要件を見直すとともに、農地を所有や賃借できる法人の要件を明確にする目的で、このような改正が行われました。 この「農地所有適格法人」は、農業法人の中でも、農地を現実に利用し、農産物や畜産物の生産を行うことを前提とした法人であり、農地法第2条第3項柱書において定義づけられている法律用語であり、具体的には、農地法において農地の売買や賃借など権利取得が可能となる要件を満たした法人であり、農地法第3条第1項の許可(農地の権利取得に関する許可)を取得することができる法人を意味します。 その意味では、「農地所有適格法人資格の取得の許可」という概念は存在せず、農地法第3条第1項の許可を受けるための審査において、当該法人が農地所有適格法人であるかを併せて審査されることになります。 まずは条文を確認します。第2節 法人化の基礎知識45■1農業法人と農地所有適格法人の定義付け法人化の基礎知識
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