⑴ 法人の組織要件(農地法2条3項)事者(役員)要件」が挙げられており、この4類型に分けて理解していく必要があります。 前記のとおり、「農地所有適格法人資格の取得の許可」という概念は存在しないため、農地所有適格法人の要件といっても、ある法人が、どのような実態をもって組織・運営され、農地法第3条第1項に基づく権利取得を目的として活動しているのかを確認することが必要です。すなわち、農地所有適格法人の要件を理解するに当たっては、農地法第2条第3項に記載されている要件を満たした法人が、農地法第3条第1項に基づく権利取得を行うに当たって審査される一事項にすぎないという点に注意が必要です。 以下、農地所有適格法人となるための要件を、法が要求している類型に分けて整理します。 農地所有適格法人となるためには、その法人形態は「農事組合法人」、「非公開会社である株式会社」、または「持分会社」の3種類に限られており、これら以外の法人形態は認められていません。ア 農事組合法人 農事組合法人は、その組合員の農業生産についての協業を図ることによりその共同の利益を増進することを目的とする法人と定義されています(農業協同組合法72条の4)。 農事組合法人においては、農業協同組合法第72条の10において、農事組合法人が行う事業内容が定義されており、大きく2つに分けられています。同条第1号においては「農業に係る共同利用施設の設置(中略)又は農作業の共同化に関する事業」(以下、「1号農事組合法人」といいます。)と、第2号においては「農業の経営(以下略)」(以下、「2号農事組合法人」といいます。)ができるとされていますが、1号農第2節 法人化の基礎知識47■2 農地所有適格法人の要件
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