司法書士高田タロウは、上山田集落営農の代表者中山四郎(70歳)より、次のような相談を受けた。 中山四郎さんが代表を務める上山田集落営農は、集落営農組織を組成して3年目である。県の出先事務所の勧めもあり法人化を検討している。集落営農のメンバーは15人おり平均年齢は62歳である。40代の若手メンバーが4人いるが、70代のメンバーも6人いる。 集落営農で管理されている農地は、30町歩(約30ha)ほどあり、すべて田である。事例3 こんにちは。本日は、集落営農組織の法人化のご相談ですね。それでは、まず、現在の上山田集落営農の状況をお伺いしてよろしいですか。 こんにちは。どうぞよろしくお願いいたします。現在集落営農では15人のメンバーから30町歩(30ha)ほどの農地を出してもらい管理しています。全部田んぼです。裏作では、小麦をやっています。 数年前からウチの地区でも高齢化がずいぶん進んで、ちょうどその頃、集落営農組織にしないかという話があって組織化しました。40代のメンバーも何人かいるのですが、半分以上が60代、70代でそろそろ農作業がつらくなってきました。そういう家も子どもはいるのですが、農業とは関係のない会社に勤めて事例3 集落営農の法人化司法書士 高田中山159概 要集落営農の法人化
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