10_類信
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はしがき 12017年5月本書は,公益財団法人トラスト未来フォーラムにおいて,2015年12月から2016年7月まで開催された「新しい類型の信託の理論と実務に関する研究会」の研究の成果として書籍化したものです。新しい類型の信託は,一般に,平成18年に改正された信託法により創設されたセキュリティ・トラスト,自己信託,受益証券発行信託,限定責任信託,受益者の定めのない信託,さらに,明示的な条文はないものの,信託法により実現可能となったといわれている事業の信託をいいますが,研究会においては,これらに加えて,信託ではないものの新しい機能を有する信託社債と,民事信託の普及向上のために創設された遺言代用の信託と後継ぎ遺贈型の受益者連続信託についても,対象として検討しました。本書では,これらの信託等について,形式にこだわらず,概ね,創設の経緯,条文の解釈,理論的問題の提起とその検討,活用事例又は想定事例,実務上の問題の提起とその対応,現状における評価と今後の展望について,法制面だけではなく会計・税を含めて,解説しています。現状,家族が当事者となる家族信託のマニュアル本が花盛りであり,それらと比べると,本書は,少し堅苦しく感じられるかもしれませんが,内容は盛り沢山であり,信託銀行,信託会社をはじめとする金融機関の役職員の方々,弁護士,公認会計士,税理士,司法書士等の士業の方々,もちろん,一般の読者の方々にも,是非一読していただきたい書です。最後に,上記の研究会の運営に万般の配慮をしていただいた公益財団法人トラスト未来フォーラムの事務局の方々,研究会にオブザーバーとしての参加のほか様々な点で協力いただいた三井住友信託銀行法務部と信託開発部の方々,本書の刊行に多大なご尽力をいただいた日本加除出版株式会社編集第一部の渡邊宏美氏に,この場を借りて厚く御礼申し上げます。は し が き田 中 和 明

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