消ハン
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第4 消費者契約の申込み又は承諾の意思表示の取消し  33不利益事実の不告知があれば取り消すことができ,詐欺の故意や違法性は問題とならず,要件が緩和されています。 なお,不実告知(消契法4条1項1号)及び不利益事実の不告知(同条2項)については,「重要事項」について問題となりますが,平成28年改正消費者契約法4条5項は,1号及び2号のほかに,3号を新設し,「物品,権利,役務その他の当該消費者契約の目的となるものが当該消費者の生命,身体,財産その他の重要な利益についての損害又は危険を回避するために通常必要であると判断される事情」が「重要事項」に付加され,動機に関する事項(契約締結時に前提とした事項)も「重要事項」に含まれることになりました。 また,消費者契約法4条2項(不利益事実の不告知)については,平成30年改正消費者契約法により,要件が緩和され,故意要件に重大な過失が追加されました。 イ 困惑による取消し(困惑類型)は,事業者が契約締結を勧誘するに際しての,⒜不退去(消契法4条3項1号),⒝退去妨害(同項2号)のほか,平成30年改正消費者契約法により,⒞不安をあおる告知(同項3号),⒟恋愛感情等好意の感情の不当な利用(同項4号),⒠加齢等による判断力の低下の不当な利用(同項5号),⒡霊感等による知見を用いた告知(同項6号),⒢契約締結前における債務の内容の実施等(7号・8号)が取消事由に追加されました。 困惑による取消しは,民法上の強迫による取消し(民法96条1項)の要件を満たす場合もあると思われますが,民法上の強迫による取消しは,①強迫の故意,②強迫行為,③強迫による畏怖と意思表示との間の因果関係,④強迫の違法性が要件となる一方,困惑による取消しでは,不退去,退去妨害等の事実があれば取り消すことができ,強迫の故意,強迫行為,違法性は問題とならず,要件が緩和されています。 ウ 消費者契約法4条4項の「過量契約」の取消しは,平成28年改正法により新設されたものです。 以上の条文関係を表にすると,以下のようになります。

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