第2版 はしがき i 本書は,平成29年9月に初版が刊行され,令和3年3月にその第2刷が発行されていますが,お陰様で法律実務家のみならず,一般市民の皆様からも好評を得ておりました。その間,特に,消費者契約法及び特定商取引に関する法律(特定商取引法)について,実務に大きな影響を及ぼす重要な改正が行われていることから,このたび,第2版を上梓することになりました。 ちなみに,消費者契約法については,平成30年6月に,消費者契約の申込み又はその承諾の取消権の範囲を拡大するなどの改正(例えば,不安をあおる告知,霊感等による知見を用いた告知の取消しなどの追加)が行われ(平成30年法律第54号。同改正法の施行日は令和元年6月15日),また,特定商取引法については,令和3年6月に,通信販売における詐欺的な定期購入の申込みの取消しを認める制度の創設やクーリング・オフの通知・契約書面の電子化などの改正が行われています(令和3年法律第72号。同改正法の基本部分の施行日は,公布日である令和3月6月16日から起算して1年を超えない範囲内において政令で定める日)。さらに,割賦販売法についても,令和2年6月に,包括信用購入あっせん業者等による書面交付の電子化や登録少額包括信用購入あっせん業者の創設などの改正が行われています(令和2年法律第64号。同改正法の施行日は令和3年4月1日)。 本書は,初版同様に,消費者契約法,特定商取引法及び割賦販売法の三法について,上記改正法を踏まえ,主に消費者の立場から,体系的に,クーリング・オフや不実告知等による取消し等の通知書例のほかに図や表を用いるなどして分かりやすく解説することを心掛けたものです。 本書が初版同様に法律実務の手引きとして,弁護士,司法書士,行政第2版 はしがき
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