4_家契
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1 信託口口座開設を拒否する金融機関⑴ 多くの銀行等が信託口口座開設に消極的である 銀行等金融機関が信託口口座(民事信託のための管理口座)の開設には消極第1 信託口口座開設先の金融機関が求めるもの 177第1 信託口口座開設先の金融機関が求めるものPoint 信託事務開始手続の中で重要なのが金銭等金融資産を移転・管理するための「信託口口座」の開設である。 信託口口座は、受託者名義ではあるが、もちろん受託者の固有財産として扱われる口座(「預金口座」)とは別扱いとされ、倒産隔離機能を有した家族民事信託管理の口座である。したがって、受託者の死亡でも凍結されないが、受託者、代行者以外払い戻しはできない。 一方、信託口口座に似せた「信託口座もどき口座」では、受託者の死亡によって預金は凍結され、新受託者において預金の払い戻しはできず、他方受託者の相続人において、所定の手続で払い戻しができてしまう可能性が高い。 本章では、金融機関における信託口口座開設手続及びチェック項目等について説明する。■ 信託口口座開設先の金融機関が求めるもの■ 金融機関が求める信託設定行為■ 金融機関における信託口口座開設にあたっての主なチェックポイント■ 金融機関のリーガルチェックのための知識第1章 金融機関が納得できる信託行為を考える

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