1 さまざまな家族信託契約200 第2章 金融機関をはじめ皆が納得する家族民事信託条項 信託契約は、一般に福祉型信託契約、中でも高齢者や障害者のための遺言代用信託契約や任意後見支援型信託契約、死後事務委任型信託契約などに利用されてきた。しかし近年、家産承継や事業承継のための活用例も多くなっている。 ここでは家族信託の典型をなす遺言代用信託契約及び任意後見支援型信託契約の概要を説明する。❶ 遺言代用信託契約 この遺言代用信託契約は、遺言と同様の効果を得るために設定される契約である。すなわち、遺言制度を使わず契約によって相続や遺贈を実現する仕組みである。Point 金融機関における信託口口座開設には、それぞれの金融機関が定めたチェック項目をクリアする必要がある。これまでの実務経験から当然検討しなければならない項目や信託条項につき、事例をもとに解説する。■ 金融機関が納得する家族信託契約公正証書の主な内容第1款 選択する信託行為 第2章 金融機関をはじめ皆が納得する家族民事信託条項─実際に活用している文例を解説する─
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