288結びに代えて〜健全な国際ビジネスの発展のために していく際には、長期的な視点と広い視野を持つことを忘れてはならない。 今後、外資と日系企業の統合が増えていくと、日本人の企業に対する帰属意識や働き方等も変化していく可能性がある。新しい考え方の普及にともなって、モノの考え方等も変わっていく。そのことは、決してマイナスのことばかりではなく、合理的な考え方や客観的な見方ができる能力が高くなれば、自由で公正なビジネスを発展させるためには好ましいこともあるだろう。日本人の今までの譲り合いの精神とか、協力し合うとか、助け合うといった精神を大事にしながら、他方において、欧米の合理的、客観的な考え方をうまく取り込んでいくべきだろう。騙しても騙されてもいけないのだ。 日本が厳しい経済状況を迎えている今日、決して内向きに陥ることなく、広く国際ビジネスにおける法的リスクをも十分に踏まえながら、日本の企業が持続的に発展していくことを祈ってやまない。
元のページ ../index.html#36