難しい依頼者と出会った法律家へ
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3 境界性パーソナリティ障害の原因3 境界性パーソナリ 境界性パーソナリティ障害の原因としては,遺伝的な要因よりも環境的な要因のほうが重大な影響を与えていると考えられています。 ただ,いくつかの生物学的な特徴があるということを示す研究もあります。(3) 衝動的な問題行動 境界性パーソナリティ障害の人は,不安や悲しみを感じたり,怒りを感じたりしたとき,それについて考えをめぐらせ,悩み,解決策を検討するのではなく,不安に駆られて直ちに衝動的な行動に出るという特徴もあります。 衝動的な行動は,暴言や暴力など他者への攻撃として現れることもあります。また,過度な飲酒,相手を問わない乱脈な性行為,買い物による浪費,薬物(睡眠薬,風邪薬の場合も,覚せい剤などの違法薬物の場合もあります)の摂取,食べ物を一度に大量に食べる過食など,自分に対して破壊的な影響を与える行為もあります。また,リストカット(手首などにカッターなどで浅い傷をつけること)や根性焼き(たばこの火を腕に押しつけ,火傷跡をいくつも作ること)などの自傷行為を行ったり,多量の服薬や深くリストカットするなどの方法で自殺を試みることも珍しくありません。(1) 生物学的要因 〜うつ病との関連性 境界性パーソナリティ障害は,うつ病(気分障害)と合併しやすいと言解できます。だからこそ,特定の相手との親密な関係を長期間にわたって続けることができます。しかし境界性パーソナリティ障害の人は,そのような現実的で中庸な見方ができず,極端に良いか極端に悪いかで常に他者の見方が揺れ動いてしまうため,他者との安定した関係を築くことができないのです。44第Ⅱ部 パーソナリティ障害の類型と対応法

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