説解1序 章教育現場で生じる様々な紛争の解決をサポートする弁護士であると理解されています。もっとも、スクールロイヤーの概念はより広く捉えることも可能であり、教員として勤務する弁護士(「学校内弁護士」)もスクールロイヤーの一種であると言えます。 「スクールロイヤー」という語が教育現場や弁護士業界で現れた時期は不明だが、文科省が初めて「スクールロイヤー」という語を使用したのは、2017年度予算に関する概算要求事項(2016年8月発表)の「いじめ防止等対策のためのスクールロイヤー活用に関する調査研究」である1。 同省が想定するスクールロイヤー制度は、「いじめ対策・不登校支援等総合推進事業」の一環として、法律の専門家である弁護士が、その専門的知識・経験に基づき、いじめの防止等の対策に関わることにより、法的側面からのいじめの抑止、法令に基づく対応の徹底等、生徒指導上の諸課題の解決に向けた先進的な取組の開発のための調査研究を行うものであり2、また、報道によれば、スクールロイヤーの弁護士は、①いじめ防止などの対策のた序章 スクールロイヤースクールロイヤーの定義Q1スクールロイヤーとは、どのような弁護士を指しますか。A1スクールロイヤーは、一般的には学校設置者から委託を受けて、スクールロイヤー
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