な供事
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282 結 論 各々の場合の供託にかかる参考先例は以下①,②のとおりです。① 賃貸人からの増額請求があった場合に賃借人が自ら相当と認める額を賃貸人に提供し受領を拒否されたときは,受領拒否を事由とする弁済供託が認められています(昭和41.7.12民事甲第1860号民事局長通達・供託関係先例集⑷194頁参照)。② 賃借人が減額請求権を行使し,従前の借賃を下回る額を提供して受領を拒否されたとして,減額後の金額につき供託してきた場合,受理できないとしています(昭和46年度全国供託課長会同決議1問・供託関係先例集⑸208頁参照)。 以上のことから,本問について検討すると,賃借人甲からの減額請求に対して甲乙間で協議が調わない場合は,賃貸人乙は賃借人甲に対して従前の金額(10万円)をそのまま請求してもよいし,相当と認める減額した金額(8万円)を請求することでもよいということになります。 本問のケースでは,賃貸人乙は8万円に減額して賃借人甲に支払を請求しました。ここで,仮に,賃借人甲が8万円を提供し賃貸人乙に受領を拒否された場合は受領拒否を原因として供託できるということになりますが,賃借人甲は勝手に減額した金額5万円の提供をしています。それは債務の本旨に従った弁済とはいえませんので,賃貸人乙に受領を拒否されたからといって,賃借人甲は供託することはできません。 第2 供託の申請手続

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