中小M
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第第22 中小企業のM&Aの特色 中小企業のM&Aの特色1 近時の傾向 中小企業のM&A案件が右肩上がりに増加しています。1) 中小企業のM&Aにおいて,会社又は事業が売却の対象となる契機の多くは,事業承継,事業再生に関するものと考えられます。 事業承継については,中小企業経営者の年齢構成から,今後さらに,業種を問わず大幅に増加するため,それに伴い中小企業のM&A案件もより一層増加することが予想されます。専門家としても積極的に関与し,円滑なM&A取引を推進させることが国家的課題である事業承継問題解決に資するものと思われます。 事業再生については,景気変動の影響はあるものの,今後も大きく減少すあります。そのためには選択から外れた事業部門は売却が検討されることになります。 事業承継でいえば,オーナー(売り手)のメリットとしては,売却する方が清算するより手取り金額が大きいこと,従業員の雇用が維持できること,心血を注いできた企業が存続する精神的満足が得られることなどがあります。 事業再生においては,優良部門を存続させることにより,雇用の維持を図るなどのメリットがあります。3 M&Aの手法 M&Aの手法としては,株式譲渡などの株式取得,事業譲渡,合併,会社分割,株式交換,株式移転,株式交付がありますが,株式取得が中心的な手法となります。事案によっては,新設分割後に株式を売却するなど複数の手法を併用することもあります。M&Aの実行のために,特定目的会社(SPC:Special Purpose Company)を設立するなど新たに会社を設立することもあります。 M&Aの手法について,一般的にスキーム又はストラクチャーと呼びます。 各手法については,第1部第2章で詳述します。4 第 1 章 中小企業とM&A1)中小企業庁「中小企業の経営資源集約化等に関する検討会取りまとめ〜中小M&A推進計画」(2021年4月28日)6頁

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