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3 面会交流の意義3  3 面会交流の意義には、相互の連絡、調整、費用の負担、交流方法の見直し等の協議が必要であるということを忘れてはいけません。それゆえ、面会交流の実施に向けての働き掛け等により、同居親及び別居親の双方の感情の葛藤を緩和させ、様々な懸念に配慮し、子どもにとって望ましい解決方法を模索していくことが重要なのです。⑴ 別居親との離別のダメージを癒す父母の別居や離婚により、子どもは、別居親と別れるつらさ、悲しみなど、様々な負の感情を経験し、ダメージを受けます。離れて暮らすこととなった親と定期的に接することによって、別居や離婚による悪影響を軽減し、子どもが受けるダメージを和らげ、子どもに立ち直る力を与えることができます。⑵ 愛されている安心感、自己肯定感を得る定期的に面会交流を実施することで、子どもは、両親から愛され、大事にされていると実感することができます。そうした実感があれば、一方の親と離れて暮らしていても、自分は両親から愛されているのだという安心感を得て、自分が大切な存在なのだという自己肯定感を持つことにつながります。⑶ 自尊感情を育む良好な面会交流を継続して行うことは、子どもの自尊感情を育み、健全な成長を促す助けとなります。例えば、面会交流が実施されることで、子どもは、周囲の家庭と比べて、自分の家庭に対して、引け目を感じたり、心細く思ったりすることもなくなるでしょう。そうすれば、自信を持って、前向きに、学校生活や成長の課題に取り組むことができます。   

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