⑴ 列席説明藤田「おはようございます。調停委員の藤田です」滝山「同じく滝山です」藤田「さっそくですが、お二方の確認からさせてください。申立人の佐藤小百合さんですね」小百合「はい」藤田「調停を申し立てた方を申立人といい、申し立てを受けた方を相手方とお呼びすることになっています。友和「そうです」藤田「お二方とも調停を利用されるのは初めてでしょうか。こちらのシート「調停の進め方と流れ」をご覧藤田「調停と言いますのは裁判所を利用した話合いの手続になります。私ども調停委員二名と担当裁判官の6 第1回調停期日~当事者列席のもと手続説明を丁寧に行い、双方から個別に事情を聴取する─男性調停委員の藤田は、自身の緊張を表に出さないよう努めて柔和な態度で説明を始めた。相手方の佐藤友和さんでいらっしゃいますね」ください」三名が調停委員会を構成して話合いのお手伝いをしていきます。私どもが申立人である小百合さんと相手方である友和さんからそれぞれご主張や背景事情などをお聞きし、裁判官にもうかがったお話をきちんと伝えさせていただきます。裁判官は同時に幾つもの調停を担当しているので、常にこの部屋にいることはできませんが、要所要所で、評議と言いますが、協議するなどして進行を相談し、また、直接調停に出席して進行をしています」 第2章 調停委員会による調整事例╱ケース1 34
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