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p8Zoom u面会交流調停の進め方面会交流調停の進め方39  6 第1回調停期日〜当事者列席のもと手続説明を丁寧に行い,       双方から個別に事情を聴取する1 導入段階 調停の導入段階においては,⑴面会交流に関する実情の把握と,⑵面会交流を禁止・制限すべき事由の有無及び阻害事由の検討,⑶面会交流の目的及び意義の説明,の3点を念頭に置いて調停を進めます。⑴ 面会交流に関する実情の把握 大きく分けて,ア父母の問題,イ親子関係の問題,ウ子の問題に整理することができます。ア 父母の問題については,別居中,離婚手続中,離婚後といった各段階における紛争の状況や内容を把握し,父母間の感情的対立の有無,程度,その原因などを中心に聴取します。イ 親子関係の問題については,同居時及び別居後の別居親と子との関係,接触の有無,頻度,内容を聴取します。ウ 子の問題については,子の年齢における一般的な状況に照らして,子の生活,心身の状況,子の意向を聴取します。これらの基礎的な情報を基に,以後の調停を進めます。⑵ 面会交流を禁止・制限すべき事由の有無及び阻害事由の検討 面会交流調停の進め方としては,まず,面会を禁止,制限する必要があるような主張や事情があるかどうかを見極めます。そして,禁止制限事由がない場合には,面会交流が円滑に行えていない要因,いわゆる阻害事由が何であるかを把握し,その阻害事由の除去,軽減に必要な調整を行っていきます。その上で頻度,方法など具体的な面会交流の在り方について調整していきます。⑶ 面会交流の目的及び意義の説明 調停の導入段階から当事者に説明し,調停全体で繰り返し伝えます。当事者に伝える際には,まず当事者が面会交流に対してどのような考えを持っているのか話してもらうなどし,押しつけや,当事者の考えを頭から否定することにならないようにしましょう。

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