12_実調面(右開き)
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⑵ 小百合への聴取①─申立ての経緯と悠人の引渡しと面会交流を求める主張藤田「それではお話を伺っていきます。提出された申立書は拝見していますが、まずは小百合さんの具体的藤田「なるほど。面会交流調停を申し立てたけれど、実際に実現したいのはお子さんを引き取りたいという滝山「だいぶ複雑な事情やお気持ちがおありのようですね。少しこれまでの背景事情を伺ったほうがよいよ─友和が何か言いたげなそぶりを見せながらも退室すると、小百合は少しほっとする感じがした。─小百合は、どこから話せばよいのか戸惑いながら、面会交流調停を申し立てたが、一番実現したいのは悠人を手元に引き取ることであること、しかし、そのような申立てをすれば相手方が頑なになって話合いどころではなくなってしまう心配があったので、面会交流を申し立てたこと、だから具体的な主張を尋ねられてもうまく答えられないことを話した。な面会交流についてのご主張、ご希望をお話いただけますか」ことですか。ご事情は分かりましたが、それでは申立ての趣旨が全然違ってしまいます。調停の進め方としては、どうしたものでしょうか」うに思いますので、別居されたいきさつの辺りからどのような経緯だったのか教えてもらえますか」❖❖❖❖❖❖❖第2章 調停委員会による調整事例╱ケース1  46

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