iii⑴ 目次だけみると,総花的な法律相談Q&A集のようにも思われるかもしれませんが,実際の弁護士からのQから抽出しているので,一般市民事件を中心とする弁護士がよく遭遇し,しかも自分で書物を調べてもなおモヤモヤが残る,質問したくなるような問題のQ&A集になっていると思います。⑵ はしがきの①の理由で質問が多いタイプのQに対応するため,各章の冒頭に「定番文献」案内を置くとともに,インデックス情報として個別のQについても役立つ文献を参照するように努め,その反面,内容面の詳しい説明は文献に譲って分量を圧縮するように努めました。 ②の理由で質問が多いタイプのQに対応するため,いくつか「初めての…」的なQ&Aを置くと共に,個別のAの中で一見当たり前の解説も記述しています。 ③の理由で質問が多いタイプのQに対応するため,執筆者の経験に基づいて,「〜することも考えられます」等の表現を用いて,活字にしにくい事柄についても,一応の回答を掲載しています。読者は,このタイプの問題については,本書の回答も鵜呑みにすることなく,事案に応じて自ら更に調べ,考え,ケースによっては,自己の弁護士としての哲学はいかにあるべきかなど思索して具体的な意思決定をするようにしてください。⑶ 本書の目次自体は通常の法律相談Q&A集になっていますが,是非,索引から利用してください。「弁護士倫理」は言うまでもなく最多索引項目ですが,「依頼者」,「破産申立て」,「生活保護」,「健康保険」など,その切り口ごとに,読む人が設定する視点によっていくつもの,いわばマイ「○○の法律相談集」を切り出すことができるように索引及びキーワードを作ってあります。 また,「遠隔地」,「非協力」,「住所秘匿」,「行方不明」,「自動車」,「刑事責任の予告」等々疑問を生じる際に遭遇しやすいキーワードを抽出するように努めていますので,法律概念にとらわれないユニークな索引になっていると思います。本書の特徴と利用法本書の特徴と利用法
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